ゴルフ理論

スコアアップにつながるゴルフ理論藤本敏雪コーチが明かす「現代スイング」の作り方①イマドキのゴルフレッスンに
欠かせない「Pシステム」って
知ってる?

2023.11.30

「スイングだけならアマチュアがプロを超えることができる」という信念のもと、全国を飛び回りながら熱いレッスンを展開しているフジモンティこと藤本敏雪コーチによる連載企画。全3回にわたって「現代スイング」における重要なポイントを解説します。

第1回となる今回は、現代スイングを論じる上では欠かせない共通言語「Pシステム」について解説。また、レッスン動画で公開中の特別講座でも、門外不出のメソッドを藤本コーチが明かしてくれていますので、そちらもぜひご覧ください。

目次

第1回

イマドキのゴルフレッスンに欠かせない
「Pシステム」って知ってる?

第2回

これが現代スイングだ!バックスイングの要点

第3回

これが現代スイングだ!ダウンスイングの要点

特別講座

プロを超えるスイングを作ろう!

「Pシステム」とは?


ゴルフレッスンの現場ではコーチの口から「P3」とか「P6」という用語が出てくる場合があります。これは「Pシステム」というゴルフスイングにおけるポジションを示すもので、たとえばP3はバックスイング、P6はダウンスイングのことです。これを知らないとコーチが何を言っているのかわからなくなるので知識として押さえておきたいところです。


「Pシステム」とは、アドレスからフィニッシュまで、ゴルフスイングを10のポジションに分けたもの。各ポジションは数字の頭にアルファベットの「P」を付けたP1〜P10で示される

欧米の最新理論である「シャローイング」を日本に伝えるフジモンティこと藤本敏雪コーチによれば、この「Pシステム」を使い始めたのは藤本コーチの師匠ジョージ・ガンカス氏と思われているがそうではなく、ガンカス氏が登場する前から存在したそうです。ゴルフスイングの解析が進み、ティーチングがより厳密になったことを背景に、各ポジションの共通認識が必要になったのでしょう。いまではゴルフスイングを10のポジションに分ける「Pシステム」が現代スイングを論じる上では欠かせないワードになっています。

ゴルフスイングの10ポジション


P1
アドレス


P2・P3
バックスイング

P2はシャフトが地面と平行

P3は腕が地面と平行


P4
トップオブスイング


P5・P6
ダウンスイング

P5は腕が地面と平行

P6はシャフトが地面と平行


P7
インパクト


P8・P9
フォロースルー

P8はシャフトが地面と平行

P9は腕が地面と平行


P10
フィニッシュ

各ポジションで守るべきルール


これら10のポジションではそれぞれで守るべきルールがあって、たとえばP3とP6でクラブフェースの向きと上体の傾きが一致していることはそのひとつです。

個性はあれども、それらのルールを守ることがまっすぐボールを飛ばす上で必要になってきます。

その中でも特に重要なものを3つピックアップして紹介しましょう。

【P1】アドレスのポイント

アドレスではバランスの良い姿勢をつくることが重要です。そのためには前にも後ろにも体重がかかり過ぎないということが条件となります。脇の下、ヒザ、土踏まずの前あたりが重力に沿って一直線に揃えばOKなので、クラブを当ててチェックしてください。

【P4】トップオブスイングのポイント

左手が甲側に折れてしまうことを背屈といいますが、P4の段階で背屈しているとフェースが開いたままクラブが下りてきてしまいます。これを防ぐためにはバックスイングが上がり切るときに左手で掌屈動作を入れていきます。そのまま下ろせばインパクトでフェース面がスクエアになりますので、この掌屈動作はフェースの面を安定させるために重要です。

【P6】ダウンスイング(シャフトが地面と平行)のポイント

シャフトが水平まで下りてきたときにフェースが開いていると、そこから手を使ってフェース面をスクエアに戻すという作業が必要になってきます。これだとインパクトでフェース面が狂いやすいので、P6の段階でスクエアにしておき、そのまま体の回転でインパクトまで下ろすと、フェース面がスクエアでかつハンドファーストの形になります。

いかがでしたか? 今回は現代スイングを論じる上では欠かせない共通言語「Pシステム」を中心に解説しましたが、レッスン動画で公開中の特別講座「プロを超えるスイングを作ろう!」では、藤本コーチがさらに詳しく現代スイングの作り方を明かしてくれています。そちらもぜひご覧ください!

藤本 敏雪

1982年京都府生まれ。京都産業大学ゴルフ部で主将を務め、卒業直後にレッスンの道を志す。
2018年にジョージ・ガンカスコーチの存在を知り、日本の常識を覆すスイング理論や情熱的なレッスン動画に魅了され、自身のゴルフに採り入れるとスイングが劇的に改善。ガンカスの理論にトライしたスイング動画をSNSに投稿しているとガンカス本人とコミュニケーションできるようになり、2019年1月、アメリカで遂に直接対面を果たす。
現在は全国を飛び回りながら世界基準のスイングを指導する日々。「スイングだけならアマチュアがプロを超えることができる」という信念のもと、熱いレッスンを展開中。


Honda GOLF編集部 小林一人

Honda GOLF編集長のほか、ゴルフジャーナリスト、ゴルフプロデューサー、劇画原作者など、幅広く活動中だが、実はただの器用貧乏という噂。都内の新しいゴルフスタジオをオープンし、片手シングルを目指して黙々と練習中。

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