初動の時期に最も気をつけなくてはならないのは、体に合わないクラブを使うことです。重すぎるクラブ、長すぎるクラブはオーバースイング、オーバーアクションになりやすいので絶対にやめましょう。軽いクラブでも子どもにとっては重たいので、振っていればそれなりにオンプレーン系のスイングになります。将来不得意クラブのない選手になるために、1本のクラブだけで練習せず、サンドウエッジからドライバーまでまんべんなく打つようにしましょう。
不得意なクラブを
作らないようにしよう

アイアンは打点が多少左右にずれてもボールの飛び出す方向がブレないが、ウッド系のクラブは左右の打点のずれに対するミスの許容度が 少ない。このようにクラブはそれぞれ特性が違うので、まんべんなく打つことが大切。
このシリーズの記事一覧
プロコーチ
一般社団法人
国際ジュニアゴルフ育成協会代表理事井上 透
子どもがゴルフを始める際には、気を付けるべきことがいくつかあります。
たとえば小さな子どもは力がありませんし、筋力がついてくるのは小学3、4年生からなので、年齢と体力に応じた適切な指導が必要です。また子どもは順応性に優れているので、基本を教えないまま自由に打たせていると、まっすぐ打てるものの、癖のあるスイングになってしまう可能性が高いのです。
もしも将来、プロゴルファーを目指すようなことがある場合、その癖を直す必要が出てきますが、それにはかなりの時間と労力が必要です。その作業で大きく時間をロスすることになりますので、そうならないように、はじめから正しい基本を覚えることが大切です。
PROFILE
井上 透プロ
ツアー帯同コーチのパイオニアとして活躍しながら、ジュニアゴルファーの育成をライフワークとして長年取り組んでいる。早稲田大学スポーツ科学科の卒業論文「韓国におけるプロゴルファーの強化・育成に関する研究」は最優秀論文賞を受賞。現在「マクドナルドカップ世界ジュニアゴルフ選手権」日本代表選抜大会を主催、運営する一般社団法人国際ジュニアゴルフ育成協会(IJGA)代表理事を務める。1973年生まれ、神奈川県出身。
撮影に協力してくれた
ジュニアゴルファー
井上達希くん
井上和馬くん
井上陽樹くん
取材協力:サンヒルズカントリークラブ
ロバート・トレント・ジョーンズJr.設計による、自然の起伏を巧みに生かした36ホールがゴルフの本当の楽しみを与えてくれる。ジュニア特別料金あり。
〒321-2112栃木県宇都宮市上横倉町1000番地
TEL:028-665-4111