マダラ
分類
タラ目タラ科タラ属
学名
Gadus macrocephalus
別名
タラ、ホンダラ
分布
北海道全沿岸、青森県から山口県までの日本海沿岸、青森県から茨城県までの太平洋沿岸に分布。
大きさ
最大で1.2mを超える。
釣期
冬の釣りもののイメージがあるが、10~12月によく釣れるほか、8月の夏ダラも活性が高く釣りやすい。
棲んでいる場所
水深1280m以浅(通常は150~250m)の大陸棚から大陸斜面域の海底近くに棲み、生息水深は北へ向かうほど浅くなる。
生活史
産卵は、北海道太平洋岸では12月末から1月の短期間に集中して行われ、砂地の海底で弱い粘着性をもった沈性卵を生む。稚魚は中層を遊泳し春に沿岸浅所に現れるが、夏以降は水深30~50mの海底へと生活の場を移す。成長は速く、満1歳で30cmを超え、満2歳で40cm、満3歳で50cm、満4歳で60cm前後となり、通常3歳で成熟する。寿命は10歳以上と考えられているが6歳を超える高齢魚は極めて少ない。成長と成熟には海域間で差がみられ、ベーリング海など高緯度では低成長率・晩熟・高寿命で、本州沿岸など低緯度では高成長率・早熟・低寿命である。稚魚期までは動物プランクトンを食べるが、成長に伴って甲殻類や貝類などの底生動物を食べるようになり、1歳魚以上ではそれらに加えて魚類や頭足類など口に入るものならば何でも食べる。
特徴
タラ科魚類は背鰭を3基、臀鰭を2基もつことが最大の特徴である。本種は日本産の本科3種の中でもっとも大きくなり、上顎が下顎より突出すること、眼径と同じかやや長い口ヒゲをもつこと、頭が大きく腹部は肥大することなどから他種と見分けることができる。また、体側のまだら模様がくっきりしてることも大きな特徴である。
主な釣り方
5本前後のハリをつけたドウヅキ仕掛けでねらうのが一般的で、ポイントに当たればタラ釣りの醍醐味ともいえる豪快な多点掛けを堪能できる。エサはイカ、サバ、サンマなどのタンザクで、10~15cmと大きめにカットしたものが良く、タコベイトなどのアピールグッズを付けるのも一手。また、メタルジグへの反応がよいことからジギングも面白い。従来は300~500gものヘビージグを使う重労働だったが、近年は1.5号以下のPEラインと150g前後のジグを用いるライトタックルが主流になりつつある。
美味しい食べ方
洋の東西を問わず人気の食材で和洋の料理に合うが、やはり鍋物が最高だろう。身はもちろんアラや内臓も旨いが特にクリーミーな白子は絶品で、鮮度がよいものをそのままポン酢で味わえるのは釣り人の特権である。鮮度落ちが早いので刺身は一般的ではないが、釣ったものならば話は別。水分が多いので昆布じめにするとよい。
※この図鑑は、釣り人のために作られています。
そのため魚の名称は標準和名ではなく、釣りの人の間で呼ばれている通称名が使われているものもあります。