カタクチイワシ
分類
ニシン目カタクチイワシ科カタクチイワシ属
学名
Engraulis japonica
別名
シコイワシ、シコ、セグロイワシ、ゴボウセグロ
分布
北海道から九州南岸までの沿岸域、瀬戸内海に分布する。
大きさ
最大で18cmになる。
釣期
周年釣れるが、群れが沿岸に回遊する5~11月が最盛期。
棲んでいる場所
沿岸から沖合の表・中層で大きな群れを形成する。
生活史
産卵期は春から秋までの長期間に及び、長径1.1~1.7mm、短径0.5~0.7mmの俵型の卵を5~15日おきに繰りかえし産む。孵化した仔魚は透明なシラスで、エサの動物プランクトンが豊富な内湾や沿岸域で成長する。泳ぎながら大きく口を開けて動物プランクトンなどを捕食する。満1歳で12cm前後になって成熟する。寿命は満2歳。さまざまなフィッシュイーターに捕食されるが、旺盛な繁殖力で個体数を維持している。
特徴
最も大きな特徴は口の形で、下顎が小さくて口(顎)が片方しかないように見えることからその名がついた。また、別名セグロイワシと称せられるとおり、体側の背面は暗青色で腹面は銀白色。全身が薄くて剥がれやすい大きな鱗で覆われている。
主な釣り方
岸壁や海釣り施設などでも、群れの回遊があれば初心者でもサビキで数釣りが楽しめる。アミなどの寄せエサを撒いて寄せるのが一般的だが、アミをハリにこすりつけるトリックサビキでは寄せエサを撒かなくても釣れる。ベテランには釣りの対象としてよりも、ヒラメ、カツオ、メバルなどの活きエサとしてなじみ深いだろう。
美味しい食べ方
新鮮なものは刺身が抜群に旨い。身はスプーンや荷造り用のプラスチックバンドなどで簡単に削ぎとれる。身を薬味とともに団子にしたつみれは定番で、つみれ汁のほか揚げても旨い。多く釣れたときは丸ごと干して目刺しに加工するのも一手。
※この図鑑は、釣り人のために作られています。
そのため魚の名称は標準和名ではなく、釣りの人の間で呼ばれている通称名が使われているものもあります。