西伊豆の海岸線を巡るアオリイカ釣り(2ページ目)

水深のある
地磯のポイントへ

土肥エリアのポイントをいくつかチェックした二人はそこから一気に南下。西伊豆町の仁科地区までやってきた。今回は1泊2日の釣行。初日は夜までみっちりエギングをするプランだ。

ここまで一気に走って来ましたね。もう少しで南伊豆エリアです。
西伊豆町から松崎町にかけてのエリアは、地磯のポイントが多くなります。水深も出てくるので、アオリイカとの遭遇率もより高まりますよ。今日はせっかくなので、ナイトゲームまでみっちりやるつもりですが、その前にまずは腹ごしらえ。おすすめの店があるんですよ。
いいですね! ちょうどお腹も空いてきました。
ランチに立ち寄ったのは西伊豆町仁科にある人気食堂の「河津屋」。芝さんのお気に入りで地元でも愛されている定食屋だ。ちなみに手前のスーパーカブはお店の出前用
肉丼は元々精肉店だったというお店の名物。ほかにも潮かつおうどんやイカ墨を練り込んだ焼きそばなど豊富なご当地メニューがある
お腹を満たした二人がやって来たのは広い地磯のポイント
海のようすを見ていた芝さんから、「長島さん、ワンドの奥をやってみて!」と声が掛かった。すると……
沖から手前までシャクって来た長島のエギをアオリイカがチェイス! 手前で一度引き返されてしまったが、すぐにエギをキャストして誘い直すとロッドに重みが乗った!
デイゲームはチェイスからエギに抱き着くまでの一連の動きが目で見えるのが面白い
芝さんも500gはありそうな良型をヒットさせたのだが惜しくも最後の抜き上げでバラシ。次にかわいいサイズが掛かったのですぐにリリースした
芝さん、アドバイスどおりワンドの奥のほうにキャストしてシャクってきたら、沖からヤル気のあるイカが付いてきてくれました! この時期にデイゲームでこのサイズが釣れるのは楽しすぎます。
いいですねぇ。最近、自分が釣るよりも、案内した人がアオリイカを釣ってくれるとそのほうがうれしくなっちゃうんですよね(笑)。でも、これならナイトゲームも期待できるんじゃないかな。
日中の釣果が得られたところで、さらに別の地磯を目指してバイクを走らせる
よさそうなポイントがあればバイクを下りて状況を確認。バイクはちょっとしたスペースがあればすぐに駐車でき、すぐに海を眺められるのがよい
いくつか磯をチェックしたところで、この日のナイトゲームのポイントを決定。期待を胸にヘッドライトなど装備を万全にして釣り場に向かった
地磯も釣るエギングの道具と装備

西伊豆のように地磯の釣り場も多いフィールドでは、安全を確保する装備がまず必要だ。また、夜釣りをするならヘッドライトなども欠かせない。

今回のロッドはバイク釣行にもぴったりなモバイルモデルを使用(セフィア エクスチューン MB)。仕舞寸法50cm台のエギング専用ロッドで、この日は秋イカに合わせて8フィート3インチのMLモデルを選んだ。リールは2500番、ラインはPE0.6号(8本撚り)、リーダーはフロロカーボンの3号を約1m接続。エギの交換が素早くできるようにリーダーの先にはスナップも取り付ける
エギは3~4号。このサイズで秋だけでなくオールシーズン対応できる。エギはカラーもさることながら、フォールスピードの異なるタイプを複数用意しておくのがキモ。芝さんはシャロー、ディープ、さらに潮が速い時に使うティップラン用などを準備し状況に応じて使い分けていた
万一の落水時に浮力を確保し、磯の上で転倒した時の衝撃も和らげてくれるゲームベストは必ず着用。足場がよい堤防での釣りだけなら膨張式のライフジャケットも使える
偏光サングラスは日中の釣りで海中の地形を把握したり、アオリイカのシルエットを目で確認するのに欠かせない。グローブは磯場での手の怪我を防いでくれる。そして夜釣りをする場合はヘッドライトが必須。充分な電池残量が残っていることも必ず確認する
磯ではシューズも専用のものを必ず履く。フェルトソールにピンが打ってあるタイプがさまざまな場所に対応できる

夜のデカイカは出るか?
1パイの重量勝負を開始!

デイゲームを終えた二人は、松崎エリアにある地磯の1つに到着した。海に向かって突き出た岬の裏が大きなワンドになっている。

アオリイカは夜行性なので釣れる確率はナイトゲームのほうがやはり高い。警戒心の強い大型もエギを抱きやすくなる
夜釣りはやっぱり期待値が高まりますね。この時期の西伊豆だと、どれくらいのサイズまではチャンスがありますか?
2kg、3kgとなると正直難しいけれど、1kgオーバーなら充分ねらえますよ。今日は日没と満潮がほぼ同じ時刻でそこから潮が下げて行きます。おそらく下げ始めからの1~2時間が一番のチャンスタイムになるはずです。
芝さん、せっかくなので、時間を決めて1パイの重量勝負と行きませんか? いちおう、デジタル測りも持って来ているんですよ。
すごいヤル気だ(笑)! オーケーです、受けて立ちましょう(笑)。底潮も利き始めたようだし、きっと釣れると思います。あまり遅くなっても明日の釣りがあるから、日没から1時間くらいで勝負と行きましょうか?
よろしくお願いします!
開始からほどなく、1パイ目のアオリイカを手にしたのはなんと長島。ワンドの奥にあたる目の前のポイントですぐにヒットした
重さは280g。勝負といいつつ、今回はお楽しみ半分なので、計測はアオリイカが抱いているエギをデジタル測りでつまんで手早く簡易的に行った
うれしすぎます。やっぱり夜はイカの活性も高いですね。
ちょうど潮も流れ始めましたね。沖にキャストしたエギが、しっかり流れに乗る感触があるから、その潮から外れないように漂わせてシャクっていけばきっと釣れますよ……ほら来た!
宣言どおりのヒットで芝さんがすぐさま挽回。周囲は真っ暗な中、沖の潮の中でヒットさせた技ありの1パイだ
重さは390g。芝さんが100gほど上回る
おお~さすがです! でも潮の中の釣りって、実際にどうやっているんですか?
ひとことでいうと流れている底潮からエギを外さないようにするんですが、あとはその時のフォール姿勢もしっかりイメージしています。具体的には、エギを潮に馴染ませるために、シャクったあとのリーリングを入れず、ラインスラックをあえて多めに出しています。

特に今日は底潮が利いているうえに風もあるので、ラインを張っているとエギが上下2方向から引っ張られる形になっちゃうんですよ。そうするとアオリイカが好む頭下がりの格好でエギがフォールして行きません。
なるほど〜。
あとは潮の中を釣るなら、エギも少し号数を大きくします。今は3.5号にしていますが、ちょっとやってみましょうか……。
デモンストレーションのように解説しながら2ハイ目を手にした芝さん。サイズは先ほどのほうが大きかったのだが、ねらいすました1パイに長島も脱帽だった
「潮のあるうちに長島さんもやってみて」と、途中からは芝さんのレクチャーが始まる。すると長島にも追加の1パイが来た!
いやー、すごいです。アドバイスいただいたとおり「左沖に向けてキャストして、着水したら35秒カウント、3回シャクったら7秒沈めて潮から外さないようにする」で釣ってみたら、最初に気配があったけれど乗らず、でも次のシャクリで“ドスン”とイカの重さが乗りました。こんなイメージどおりのナイトエギングは初めてです!
エギングの楽しさって、サイズだけではないんですよね。大型が釣れればもちろんうれしいけれど、それよりもイメージして釣れることが大切。まぁ、思ったよりも早く潮も緩んで来たようだし、今日はこれで上がりにしましょう。
そうですね。1kgサイズは出なかったけれど、期待どおりに釣れて何よりでした。重量勝負はもちろん、芝さんの勝利ということで!
  • ※荷物は、必要に応じてラゲッジベルトなどでしっかり固定してください。
  • ※各釣り道具は撮影のため用意したもので、形状等により積める量が異なる場合もあります。あくまで参考としてください。
  • ※二輪車・原動機付自転車の積み荷は、高さ2m以内、長さが荷台から0.3m以内、幅が荷台から左右0.15m以内と定められています。
  • ※HondaGO BIKE RENTALの車両による未舗装路の走行には車両貸出店の承諾が必要です。また、駐車時の転倒には十分注意してください。
  • ※このコンテンツは、2024年10月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。