真野 秋綱 氏
月刊『FlyFisher』編集長
真野 秋綱 氏
1975年生まれ。2014年より『FlyFisher』編集長を務める。その前には月刊『つり人』編集部で、沖釣りから渓流釣りまでを楽しんでいた。現在は別冊つり人『渓流』も担当。

避暑地の春は遅い

軽井沢といえば、関東でも屈指の人気を誇る避暑地です。観光客も多く、もしかしたら静かに渓流釣りを楽しめる場所などない、と思っている方も多いかもしれません。
しかしこのあたりは、意外と美しい渓流が残されています。景観を保つために、森が残されている場所もあって、捜してみるとのんびり釣りが楽しめる場所は見つかります。
避暑地だけに春の訪れは遅く、まだ雪が残っている場所もちらほら。平野部に比べるとやはり涼しいので、これからの季節でもウエアは1枚余分に用意したほうが無難でしょう。
軽井沢、湯川のヤマメ
軽井沢、湯川のヤマメ
観光地だけに、家族はアウトレットモールなどで楽しんでもらい、ひとりゆっくり釣るというプランもアリ
観光地だけに、家族はアウトレットモールなどで楽しんでもらい、ひとりゆっくり釣るというプランもアリ
この地の魅力は、釣り以外にもさまざまな観光スポットがあること。温泉のほか、自然観察ができる施設や、アウトレットモールなどもあって、家族連れで楽しむこともできます。
というわけで、これから夏にかけてオススメの、軽井沢周辺の釣り場について解説します。

ニンフでもドライでも

3月に訪れた際に使用したニンフ。今の時期はドライでも出てくれます
3月に訪れた際に使用したニンフ。今の時期はドライでも出てくれます
このあたりの川は、基本的に千曲川水系の支流になります。湯川などは人気のある釣り場ですが、ほかにも多くの支流が入っているので、地形図を眺めつつはしごしてみるのがオススメです。

今年、このエリアを訪れたのはまだ寒い3月。時期が時期だけにニンフの釣りがメインでしたが、初期からドライで出ることも多いようです。 ちなみに今の時期なら、もちろんドライの釣り上がりで楽しめるでしょう。
流れはいわゆる渓流相で、場所によっては木がかぶさっているので注意が必要です。また、一部エリアでは川岸近くに遊歩道が設置されているので、充分に注意してキャスティングをしてください。

フライは12~18番のドライフライから、10~16番のニンフまで、各種使えます。ニンフの場合はそれほどこだわらなくてもよさそうですが、沈みぐあいによって魚の反応に違いが出ることもあるので、やはり数種類は用意すべきです。
タックルは3~4番のロッドでよく、ニンフとドライで使い分けなくてもよいでしょう。
木がかぶさっている箇所もあるのでキャストには注意が必要です
木がかぶさっている箇所もあるのでキャストには注意が必要です
落ち込み、瀬、淵など変化に富む渓流相
落ち込み、瀬、淵など変化に富む渓流相

峠の釜めしを河原で

ヒレもパーマークも美しい魚が多い
ヒレもパーマークも美しい魚が多い
『峠の釜めし本舗 おぎのや』の釜めし
『峠の釜めし本舗 おぎのや』の釜めし
釣れるのはヤマメのほか、良型のイワナも混じります。いずれもヒレがピンとした美型魚が多く、釣り人を楽しませてくれるでしょう。

周辺の観光スポットについては、ここで書くまでもないほど有名なので割愛します。ただ、ドライブがてらに立ち寄りたいのは『峠の釜めし本舗 おぎのや』。上信越自動車道・松井田妙義ICから5分ほどで、横川駅の近くに本店があります。容器ごと持ち帰りもできるので、河原でいただくのもオツなものです。

意外と注意が必要なのは、このエリアでも近年クマが増えているということ。別荘地にまで出てくる個体もいるので、クマ避けの鈴などを持参するのがオススメです。不幸な出会いを避ける配慮は、渓流に入るマナーともいえます。
今回ご紹介したエリア
長野県/軽井沢周辺のヤマメ釣りMAP
アクセス
上信越自動車道・碓氷軽井沢ICを降りて直進し、軽井沢方面へ。軽井沢バイパスを過ぎてR18を左折し、中軽井沢の交差点を右折すると湯川。
お問い合わせ
管轄漁協 佐久漁協
TEL 0267-62-0764
※このコンテンツは2015年5月の情報をもとに作成しております。
※環境省レッドリスト等の掲載種については、法令・条例等で捕獲等が規制されている場合があります。必ず各自治体等の定めるルールに従ってください。