第1回

東伊豆の海岸へアラサー男子旅。
夏の暑さを吹き飛ばす激アツ料理編

新シリーズ初挑戦の今回は、同世代の釣り好きアングラーが、力を合わせて初めての2馬力ボートフィッシングに挑戦! Honda釣り倶楽部号をクルマに積んで海に出かけ、自分たちの腕ひとつで魚を釣り上げ、暑い夏の季節にもぴったりなゼッピン料理に仕立てます。はたしてその成果は?

ワクワクが止まらない釣りへ!

小宮さん、今日はよろしくお願いします! 自分たちが準備したボートで海に出て、自由に釣りができるなんて、想像するだけでワクワクしませんか?
もちろん! お店で声をかけてもらってから、ずっとソワソワしっぱなしだったよ(笑)。Honda釣り倶楽部の2馬力ボートフィッシングの記事は全部見てきたから、イメトレはばっちりだ。
心強い! まずは力を合わせて、いい魚を釣りましょう!
やって来たのは静岡県伊東市にある宇佐美海岸。駐車場の前が砂浜になっており、Honda釣り倶楽部号(3分割組み立てボート)、BF2(船外機)、その他の釣り道具を降ろして浜まで運ぶ
ボートを組み立てたらいよいよ出艇! 砂浜からボートを押し出し、船体が浮かんだところで順に乗り込む

どこで釣る? 
陸での経験も活かして
ポイントを選択

BF2のエンジン音を軽快に響かせていざ沖へ。どこで釣るか? まずはそれが問題だ
海は最高の凪! 初めての操船と思うけど、なかなか順調なんじゃない?
いやー、気づけばまっすぐに進めていなくて、けっこう蛇行しちゃいます(笑)。とはいえ、周囲はぐるっと海! どこでも好きに釣りができるなんて夢みたいですよ。
そうだよね。これはまさに釣り好きの夢だ!
この日の天気は快晴。2馬力ボート釣りには最高の条件だ
南に走りたどりついたのは「ハトヤ裏」と呼ばれる長い消波ブロック帯の前。海中には起伏があり、根魚や磯魚がいそうな地形になっている
これはいい雰囲気なんじゃないでしょうか!
根魚系は絶対にいるよね。しかも陸からだと釣れる範囲が限られているけれど、海側からなら好きなポイントを選び放題。もう期待感しかないよ(笑)
準備していたライトジギングロッドで釣り開始。釣り方はルアーではなく、手堅く釣果が得られそうなテンヤやテンビンを使ったエサ釣りを試した。すると一投目からいきなりアタリが来る!
おおっ、仕掛けを下ろしたら、さっそく「ゴゴん」とアタリが来たよ。
すごっ!(笑) 魚は何ですか! これは幸先がいいな〜!
上がって来たのは丸々としたカサゴ。陸からではなかなか釣れないグッドサイズだ
いいなぁ、釣り方は何でしたか?
テンヤにサバの切り身を付けてみた。エビでも良かったんだけど、根魚ならサバもいいかな〜って思って。でも、何でも釣れそうだよ(笑)
こっちもテンビン仕掛けにサバでやっているんですけど、テンヤのほうがいいのかな?
広く探りながら釣るならテンヤでキャストがいいのかも。でも、陸側は根がけっこうきついよね。ボートの真下をテンビン仕掛けでじっくり探るのも悪くないとは思うよ。
ん? なんかズズンと来たぞ! 重いしこれはひょっとして‼
あれ、こっちも来たよ(笑)
試しにテンヤに釣り方を変えると良型のアカハタをキャッチ! これも陸からではなかなかねらえないサイズだ。小宮さんもいいサイズのカサゴをさらに追加した
どうやら魚影豊富な「根魚団地」を見つけたらしい。しばらくアタリを楽しみつつ、たまにボートを動かして違う場所も探ってみる
2馬力ボートの釣りってこんなに楽しいんですね! ちょっと沖に出るだけで、いつもの釣りとまるでアタリの数が違う!
自分も陸からの釣りになんとなくこだわっていたところがあるんだけれど、自分たちでポイントを見つけて釣っている充実感もあるし、これはありだな〜。
ですね! ちなみアタリがあるのはだいたいカケアガリになっている途中の水深16~17mくらいのところ。どこでも釣れるというわけじゃなさそうです。
ほんとだね。こういう宝探しのような釣りができるのは2馬力ボートならではだね。
どうやらコツを掴んだ二人。無事に食材が調達できそうとなればあとは料理だ
あとはどうやって美味しく食べるか? カサゴを丸ごと唐揚げ……なんてメニューは意外とよく見ますけど、ありきたりの料理じゃつまらないですし、「自分たちが食べたいゼッピン料理を作る!」というのが、今回の2馬力ボートを使う条件なんです(笑)
腕が鳴るね〜(笑)。ちなみに塚田君は、釣った魚は普段どうやって食べてるの?
正直、料理はまったく自信がなくて……。シンプルに焼き魚にするとか、取材先で美味しい魚をもらえたりもするので、我ながらもったいないとは思っているんですが。
さっきのアカハタなら、刺し身も間違いなく美味しいよ。もちろん、焼いても、煮ても、揚げても最高。どう調理しても失敗はないね。でも、「ゼッピン料理を作る」だものね。美味しいのは当然として、意外性をどう盛り込むか……。
プロのシェフから見て、カサゴとかアカハタって、食材としてどんな特徴があるんですか?
やっぱり出汁かな。こういういかつい見た目の根魚って、頭とか骨とかヒレから、すごくいい出汁が出るんだよ。身も皮も骨も捨てるところがなくて、アラからは良質なスープが取れる。フランス料理のフュメ・ド・ポワソンなんかも同じ系統だよね。
なるほど! 旨いスープ……想像しただけでもよだれが出てきそうです(笑)。そういえば昔通っていたライター学校の周りにカレー店がけっこうあったんですよ。スープカレーの店もあったりして、すごく旨そうな匂いがしていたんですけど、いつも混んでいてチャンスがなくて……。あっ、でも、あれは魚じゃなくて肉か?
ん、そう来たか……、いや、いいね! 今のはいいヒントをもらったよ。夏にもぴったりの俺たちのゼッピン料理。根魚で作れるんじゃない。
その後も魚は順調にヒット。料理のインスピレーションも得られ、正午を過ぎたところで納竿とした
2馬力ボートの釣りは欲張らないこと。風や波が高くなる前に余裕を持って帰着したい
この日の釣果。魚種はアカハタ(右)とカサゴ(左)の2種類。小型はリリースしたが、多くのアタリを楽しめて数尾の良型もまじった
  • ※走行中は安全のため、シートベルトをお締めください。
  • ※安全のため、走行の際は後方視界をしっかり確保してください。
  • ※このコンテンツは、2025年6月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。