このMC-ALBは、過制動時のブレーキをコントロールする装置であるため、極めて高い信頼性が要求されます。そこで設計にあたってはフェイルセーフの考え方を徹底し、高信頼性を確保するため、三項目のコンセプトを作り、研究を重ねてきました。
その上で最新の設計手法や実車走行実験と合わせ、コンピューターによるシミュレーション、データ解析、単体シミュレーション等を駆使し、信頼性を確認しています。 |
1構成の簡素化 |
システムの複雑化による故障の可能性を極小とするため、システム全体を極力シンプルに設計してあります。例えば、二輪車にとって不可欠な軽量化と省スペース性とあわせて、コントロールユニットを保護するに最適なホイール内蔵設計や、回転センサー(フライホイール)廻りの転がり軸受けを一体専用設計にするなどは、その一つです。 |
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2重要機能部品の高信頼性化 |
二輪車用アンチロックブレーキという新しい技術コンセプトに対し、それを実現する手法、各部品等は極力信頼性の確立された基本的な技術で構成するようにしました。例えば、バルブや往復運動ポンプ、ゴムシール類の使い方、ブレーキ製造で培った技術による液圧回路設計などです。 |
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3実績・キャリアの重視 |
重要部品については、その分野で最も経験・実績のあるメーカーと開発を進め、長年蓄積されたメーカーのノウハウにホンダの信頼性の考え方を加味した仕様としています。 |
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