SILVERWING Slasher - 2001.04

SILVER WINGファクトブックのトップページへ
SILVER WINGファクトブックロゴ
 

パワーユニット(1)


●エンジン
 シルバーウイングは、新開発の582cm3の水冷4ストロークDOHC並列2気筒エンジンを搭載しています。スムーズかつ力強い瞬発力を発揮するこのエンジンは、新たに設計された縦分割クランクケースの採用によって、通常2本のコンロッドのクランク軸側ベアリングの間に置かれているセンタージャーナルが不要となったため、極めてコンパクトでスリムなサイズを実現しています。
 また、軽量な“フリッパー”タイプのピストンは、内部抵抗を極力抑えることで、鋭敏なレスポンスと素早い加速に貢献しています。
出力特性図
エンジン

 

●1次2軸バランサー
 シルバーウイングのエンジンは、360度クランクシャフトによって、ストロークと点火をそれぞれ交互に繰り返す2個のピストンを同時に作動させます。このエンジン特有の振動を打ち消すため、クランクケースの容積は最小限に保ちつつクランクケース内に2軸の1次バランサーを組み込みました。クランクシャフトと同速で回転するこのバランサーは、1つがシャフトの前方下に、もう1つが後方上にセットされています。この2つのバランサーを組み合わせることで、垂直軸と水平軸に向かう2つの固有振動が両方とも中和される仕組みとなっています。

 

●シリンダーヘッド
 シルバーウイングのシリンダーヘッドは、エンジンの水平軸から25°上向きに位置しています。DOHC4バルブの採用によって、燃焼チェンバー上面ルーフの中央にスパークプラグを直接セットすることが可能となり、より合理的でスムーズな点火と燃焼を実現しました。さらにダイレクト・バルブ・アクチュエーションが、強力なパワーを効率的に生み出し、バケット・オーバー・シム・アジャストメントは、タペットクリアランスのメンテナンスを軽減させます。
 カムチェーン・ドライブは、エンジンの小型化に貢献するためシリンダーの右側に設置しています。またメンテナンス・フリーを実現する張力自動調整機構も備えました。
シリンダーヘッド

前ページへ前ページへ前ページへ目次へ次のページへ次のページへ次のページへ