パワーユニット(1)


 新設計のエンジンは、水冷DOHC直列4気筒のレイアウトを踏襲したうえで、ボアを75mmから76mmへ拡大し、ストロークを56.5mmから55.1mmへショートストローク化して総排気量を999cm3としています。さらに、シリンダー内にニッケル-シリコンカーバイド(以下Ni-SiC)表面処理を施し、極限領域における強度と信頼性も確保しています。さらに、圧縮比のアップと吸排気系の最適化により、ピーク回転時の高回転・高出力化を図りながらも、低・中速域においてトルクフルで扱いやすくリニアな出力特性を実現。国内仕様のマシンとしては最大の出力87kW[118PS]を達成しました。
 また、出力特性の大幅な向上とともに、大幅な軽量化も実施しました。新設計のコンパクト化されたエンジンケースとシリンダーの別体化や細部まで材質レベルにおよぶ見直しを図ることで、エンジン単体で約2.5kgの軽量化も達成、パワーウエイトレシオのさらなる向上を実現しています。
* 2007年モデル比



前ページへ前ページへ前ページへ目次へ次のページへ次のページへ次のページへ