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重量の集中化—思いのままに操縦できる運動性能のよさをねらって設計しました。一般的に、2輪車の重心は人が乗った状態で気化器のあたりに来ますが、その重心部分に、すべての車両構成部の重量を集めています。例えば、エンジンはできるだけ上後方向へ。マフラー(消音器)もパワーチャンバーを設けたことで後方部分を少なくしています。
この方法をとったことによって、車両全体の慣性モーメントが減り、軽い取り回しになりました。
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バンク角—エンジン、排気系ともにできるだけ上部にあげることで、動的バンク角38度以上を取ることができました。極めて大きなバンク角です。さらに、柔軟性と剛性をかねそなえたコムスターホイール、新しくWINGのために開発した側面ブロックを持つチューブレスタイヤ、柔らかく粘着力のあるFVQダンパーなどの組合せが軽快な操縦性と安定性の向上に大きく寄与しています。
2つのシリンダーヘッドを22度ひねった型としているため、V型エンジンを塔載しながら気化器幅を狭くすることができ、おさまりがよく、ニーグリップの良い運転姿勢が得られています。
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非常に剛性の高い前後輪フォーク、これを支える車体構造後部回り、エンジンブロックを強度メンバー(構成部の一部)とする高剛性のダイヤモンド型車体構造の採用でスピードの全域にわたって高い直進安定性と優れた操縦性が得られました。
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縦置きエンジン特有の回転反力は、クラッチとドリブンギヤをクランク軸に対して逆方向に回転させることで解消、ほとんど感じないまでに抑えました。
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