VF750 SABRE MAGNA - 1982.03

VF750 SABRE MAGNA
VF750 SABRE MAGNA
 
主な特長

エンジン関係

 
[1] 世界で初めて水冷90度V4エンジンを搭載。

90°V4 DOHC 16-VALVE LIQUID COOLED
2輪車史上初の水冷90度V型4気筒DOHC16バルブエンジンをついに完成しました。1次振動を理論上“0”(ゼロ)とする9度V4の採用によってマルチエンジンの中でも巾が狭く、振動の少ない、ひときわスムーズなエンジンとなっています。
また、水冷化によって、ハイパワーでありながら信頼性と耐久性を高め、騒音の低いエンジンとなっています。そして、10.5という高圧縮比により、最高出力72ps/9,500rpm、最大トルク6.1kg-m/7,500rpmとこのクラストップの高性能を得ています。
エンジンは、軽量かつコンパクト。大排気量車ながら、これまでになく、軽くスリムで取り廻しの容易なマシンとなっています。
さらに、フリクションロスの低減化を徹底的にはかりました。たとえばピストン、コンロッドなどの作動部分はできるだけ軽く、オイルシールなどフリクションの発生源となるパーツは1点1点、素材から吟味し、採用。その結果38km/L(60km/h定地燃費)という驚異の低燃費を実現しました。
フルオートのカムチェーンテンショナーを装備。メンテナンスフリーで、静粛性にも大きく寄与しています。

90°V4 DOHC 16-VALVE LIQUID COOLED


[2] ホンダ独自のV4エンジン用スラント型CVキャブレター。

この新設計キャブレターがなかったら、90度V4エンジンも誕生しなかったでしょう。ダウンドラフトとサイドドラフトを兼ねたスラント型。
スリムでコンパクトなため、エンジンへの取付姿勢の自由度がひろがり、V型シリンダーの狭い谷間に見事にレイアウトされています。
しかも、ずば抜けた高吸入効率設計で高出力・低燃費実現に寄与しています。
少しのウォームアップでただちにスムーズ発進可能。チョークにかわるバイスターター・システムを採用。


[3] これも世界初。油圧クラッチついに登場。

高級乗用車なみの油圧クラッチを2輪車に初めて採用。ハイパワーに対応する大容量クラッチも、油圧作動の威力で軽々。クラッチフィーリングもスムーズ。
油圧式のため膨張による“切れがわるい”という心配がなく、摩耗による調整は完全自動式です。


[4] 5速+O.Dの新トランスミッション

エンジン性能をフルに引出せる最適レシオの5速に、20%のワイドなODギアをプラス。ハイパフォーマンスな走りと、エコノミーな走りを両立させました。


[5] ラバーマウントで2次振動も吸収。

エンジンを、6ヵ所でラバー・フローティングマウント。フレームへの高周波2次振動をシャットアウトするなど、振動低減の徹底化をはかりました。




前ページへ 前ページへ--- 目次へ--- 次のページへ →