しっとりと落ち着いた、粘りのあるハンドリングを実現させるため「操舵系の応答性と過渡特性をおだやかにする」フレーム/足廻りの設計としました。
具体的には、しなやかさを得るために、フレームボディはCAE解析によって剛性を現行同クラスモデルより低めに設定した丸型鋼管のダブルクレードルタイプを採用しました。
またリアフォークは、後輪の大きな慣性マスをしっかり受け止めながら、フレームとのバランスの最適化を図るために剛性を高めに設定し、ハンドルの入力に対する車体の反応をおだやかなものとしています。
さらに、ワイドサイズのロー・プロファイルタイヤ(フロント:120/80-17 61S、リア:150/80-15M/C 70S)を採用し、回転の慣性マスによる大きなジャイロ効果と、タイヤと路面の接地面積の増加とがあいまって、車体姿勢の変化に落ち着きが感じられるような特性としました。
フレーム CAE図
また、重厚な直進性は「直進時に舵角が入りにくくする」設計とし、750ccクラスに匹敵するホイール慣性マスで大きなジャイロ効果を発揮させることによって、抜群の安定性を得るとともに、1,620mmものロングホイールベース化によってパフォーマンスカスタムにふさわしい直進性を実現しました。
このように、V-TWIN MAGNAの操縦フィーリングは、操舵入力の手応えを大きくすることによって、あたかも重量車を操っているかのような手応えを感じさせる特性を実現させています。
ディメンション図

重厚な走りを支える制動系には、フロントにφ316mmのシングルディスクブレーキ、リアにはφ160mmのドラムブレーキを採用。フロントの油圧レシオとパッド特性および、リアのペダルレシオとライニング特性の最適化などによって、初期の入力でもじわりと減速し、かつリニアな制動フィーリングを実現することによって、常用速度域での使いやすさを実現させました。
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