RVF - 1994.01

RVF
RVF
 
開発の狙い

 「PROSPEC」とは、過酷なレースの世界で磨き上げてきた最先端のテクノロジーを余すところなく注ぎ込み、「走る、曲がる、止まる」というモーターサイクルの基本性能をライダーの感性の領域まで徹底追求し、それらを高次元でバランスさせることによって高度な運動性能を実現しながらも、ライダーとマシンとの一体感やコーナリング時における素直で研ぎすまされた操縦フィーリングの実現をめざしたホンダのスーパースポーツモデルづくりのコンセプトです。

 そして今回、モーターサイクルに求められる価値観が多様化する今日にあって、純粋に走りを楽しみたいユーザーに向けて、4ストローク400ccマシンに求められる最新の「PROSPEC」の思想を注ぎ込んだモーターサイクルを世に送り出すべく「RVF」の開発はスタートしました。

開発の狙い

 ワークスレーサーRVFのテクノロジーをダイレクトに継承するこのマシンは、その開発キーワードを“RVF DIRECT BROTHER”と決定し、従来のVFR400Rが持つトルクフルな特性と、高荷重時の高度な旋回性に加えて、V型4気筒エンジンのダイレクト感と軽快性をさらに向上させることによって、タイトなコーナーが連続するワインディングロードでの旋回性能とコントロール性を大幅に向上させることを目標としました。

 パワーユニットは、定評の水冷・V型4気筒エンジンをベースとし、吸・排気系を中心に徹底的なリファインを施し、スロットルリニアリティとコントロール性の向上を図るとともに、ミッションレシオの見直しによってV型4気筒エンジンならではのトルクフルでダイレクト感あふれる走りを実現しました。

 シャーシは、アルミツインチューブフレームを新設計するとともに、プロアームを細部にわたって熟成させ、徹底的に剛性バランスを見直し、加えて倒立式のフロントフォークや前・後17インチホイールの採用によって旋回性と軽快性の向上を実現。ライダーの意志に忠実な剛性感のあるシャープで素直なハンドリングとしました。
 外観デザインは「'93年鈴鹿8時間耐久ロードレース」に出場したワークスレーサーRVF750をイメージさせるフォルムを採用。運動性能を高めるため、よりスリムなカウル形状を採用し、「RVF」の名にふさわしい迫力のあるデザイン、カラーリングとしています。

 これら、ワークスマシンの技術をダイレクトに受け継ぐことが「RVF」の開発の出発点となりました。
 ホンダは時代の変化に呼応しながらも、その高い運動性能と高感度な走り味を追求するスーパースポーツファンの熱い期待に応えるべく、最新の「PROSPEC」の思想を注ぎ込んだモーターサイクルを世に送り出します。

RVF、この名がすべてだ。

ワークスマシンRVF750
ワークスマシンRVF750
 
RVF
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