JADE - 1991.03

JADE
JADE
 
開発のねらい

 ホンダは、ネイキッド・ロードスポーツモデルとして、'87年に「BROS」と「SPADA」を、さらに翌'88年には「CB-1」を発表し、バイク本来のシンプルで軽快な魅力を追い求めるユーザーのニーズに応えてきました。
 これらは、スーパースポーツが優れたスペックやデバイスを全力で追求して開発されているのに対し、「もっと気軽にバイクの楽しさを体感できるベーシックなモデルが欲しい」というユーザーからの要望の高まりに応えるべく開発したものです。
 この「ホンダJADE」も、そういったニーズの一層の高まりに呼応して、直列4気筒250ccのエンジンで実現することに照準を合わせ、開発に着手しました。

 「もっと気軽にバイクとつきあいたい」。その想いは、いつでもどこでも誰にでも手軽に楽しめるバイクへの待望であると考えました。そこで、開発にあたってのキーワードを「自然体スポーツ」と位置づけ、あくまでも人間主体のバイクづくりをめざしました。

 そして、「自然体スポーツ」としての乗り味・走り味などの味つけは、「草野球感覚」であるべきとの結論を導き出しました。草野球は、子供の遊びとしての草野球も大人のレクリエーションとしての草野球も、あまり形式にこだわることがなく、みんなが健康的に楽しむこと自体のために行われています。それと同じように、バイクにも、走る・曲がる・止まるの3要素に必要な部品が無理なく配され、それに乗る人間も“ひとり乗り”でも“ふたり乗り”でもごく自然な姿で、また、どのようなロケーションにも似合う車があるべきだ、と考えました。

 これらのコンセプトをもとにつくりあげた「ホンダJADE」は、「自然体スポーツ」として、ロードスポーツの新しい定番をめざして開発したクラスレス感覚のインライン4・ネイキッドモデルです。



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