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クランクシャフトは、CR250Rで確立し高い評価を得ている中空方式を継承。クランクの肉抜き軽量化によって回転マスを低減することでピックアップ性能を高めるとともに、肉抜き部分をクランクカバーでそっくり覆う密閉中空構造にしてクランクケース内の容量を減じることで、一次圧縮を高めながら軽量化を実現するというホンダ独創の方式を採用しています。
また、コンロッド大端のベアリングのフラット形状化に伴い加工精度をアップすることが可能になり、油膜保持性能を大幅に改善することで耐久性を向上。また、インレット・マニホールドのリードバルブのシリンダー寄りにオイル通路を設けたことで、高負荷時におけるクランク・ベアリングの耐久性を大幅に向上させています。 |
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クランクベアリング給油通路図
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エンジンが発生する振動を相殺して、乗り心地やエンジン、フレーム各部の耐久性向上と軽量化を同時に実現させるミッション・オイルポンプ兼用の一軸バランサーを採用。クランクケース下部に配置するホンダ独創の方式によって、振動の低減のみならず、低重心化と吸気系レイアウトの設計自由度をも向上させています。 |
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クラッチは、スプリング荷重を軽減することにより、レバー荷重を約20%低減。さらに、Rカバー内側に給油リブを新設し、耐久性も向上させました。 |
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ピストンは、頭部に切削加工の工程を追加し、熱タフネスを向上させています。また、ピストンピンの長さを、54mmから57mmに伸ばして面圧を下げ、耐久性の向上を図りました。 |
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吸気通路比較図
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シリンダーヘッドは、スキッシュドーム型の燃焼室形状を変更するとともに冷却バイパス経路を新設し、同時に圧縮比も6.2から6.4へと高めています。 |
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RCバルブ作動特性図
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シリンダーヘッド断面図
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RCバルブ ストローク量
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ラジエータは、CR250Rと同サイズにアップしたツイン・ラジエーターを採用し、放熱容量を約10%向上。また、耐蝕性に優れたアルミ新素材を用いることで、塗装による効率低下を避けながら高い冷却性能を実現しています。また、冷却経路もシリンダーヘッドにバイパス・パイプを新設し、低温条件下での水温の安定化を図りました。 |
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