CRM250R - 1991.03

CRM250R
CRM250R
 
エンジン

 New CRM250Rは、常に進化し続けているCR250Rの基本スペックとノウハウを継承し、その優れた出力特性をさらに進化させました。今回、吸気の入口から排気の出口にいたるまでのトータルなリファインと、RCバルブ制御と点火時期特性のPGM化によって、一層優れた出力特性を発揮させ、特に、オフ走行時に最も重要なパーシャル時のリニアリティとトラクション性を大幅に向上させています。同時に、最大トルクは3.4kgmから3.7kgmに、最高出力も37PSから40PSにアップしています。さらに、この出力特性が一段と幅広い走行条件下で最大限に発揮できるようミッションレシオも変更。また、これらの性能向上にあわせ各部の耐久性・信頼性の向上も図っています。

主な変更点
  (1) RCバルブ・システムのPGM化
  (2) DC-CDIシステムのPGM化
  (3) 総ポートタイミングの変更(クランク軸側へ0.5mm近づけた)
  (4) シリンダーヘッドのスキッシュドーム形状の変更と高圧縮比化
  (5) RCバルブのストロークを3mmアップするとともに形状も変更
  (6) インレットパイプの形状をスリム化し、低速域でのレスポンス性を向上
  (7) ニードルジェットにスクリーンを追加しレスポンス性を向上
  (8) パワージェットのレイアウト変更による、低速域でのよりスムーズな燃料供給の実現
  (9) ギアレシオ変更(後述)
  (10) クラッチ廻りの改良(後述)
  (11) クランクシャフト廻りの耐久性を向上(後述)
  (12) ピストン廻りの改良(後述)
  (13) チャンバー、サイレンサーを新設計(後述)
  (14) エアクリーナーとコンチューブを新設計(後述)
  (15) ラジエータの大容量化と冷却経路の一部変更(後述)

 エンジン出力特性の大幅な変更に合わせ、ミッション・レシオも変更しました。まず、1〜4段のギア比をクロスレシオ化。これにより、連続したコーナーでの走行や高速からタイトコーナーへの進入・加速など、特にエンデューロでの高負荷時における頻繁なシフトアップやシフトダウンを一段とスムーズにしています。さらに、6段(トップ)はハイ・レシオ化することで、高速でのクルージングにおける快適性も同時に実現しました。

エンジン性能曲線図
(イメージパワーカーブ)
車速線図
エンジン性能曲線図(イメージパワーカーブ)   車速線図

 エアクリーナーは、ケースを新設計するとともに、ドライバビリティをより向上するためにセパレータの穴位置を効果的にレイアウト。さらに、独立式レゾネータをケースレゾネータに変更し、吸気音の低減も図っています。同時に、低・中速でのつき、レスポンスの向上を図った大容量コンチューブを採用しました。

エアクリーナー内空気流路比較図 コンチューブ比較図
エアクリーナー内空気流路比較図   コンチューブ比較図



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