CRM 250 AR - 1997

CRM250AR
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はじめに



 ホンダは1989年3月、200ccなみのスリムで軽量、コンパクトな車体にパワフルな2ストローク250ccエンジンを搭載したCRM250Rを発表。2サイクルランドスポーツモデルの多くが200ccエンジンを搭載していた当時、基本コンセプト「PROSPEC ENDURO」のもと、“CRレプリカ”のキーワードで誕生したこのモーターサイクルは、低・中回転域のトルクフルな出力特性でオフロードバイクの新たな楽しみを創出しました。
 
 そして'91年3月、エンジン、足廻りなどの基本性能を大幅に向上させた'91CRM250Rを発表、“勝つための250”をキーワードに開発されたこのマシンは、各地のレースで優秀な成績を残すとともに、折からのエンデューロブームの牽引役となりました。
 そして'94年2月、“勝ち続けるCRM”をテーマに2度目のフルモデルチェンジ。大幅な外観変更とオフ性能のさらなる進化を果たしました。

 こうしたCRM250Rの進化の一方でホンダは、近年のEXP-2の研究開発を通して、不整燃焼の改善、燃費性能の向上、排気ガスエミッションの低減を図った、2サイクルエンジンの新しい燃焼技術であるAR燃焼技術の開発を進めてまいりました。
 そして、この度、CRM250Rの車体各部の仕様の見直しを行うとともに、このAR燃焼技術を適用することで環境適合性を高め、「PROSPEC ENDURO」としての総合性能を格段に高めたニューCRM250ARを、次世代2サイクルエンジンの在り方を世に問うモーターサイクルのひとつの姿として発表いたします。

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