HONDA The Power of Dreams
HONDA The Power of Dreams
プレスインフォメーション
CR 250R/125R/80R
- 1994.07
【CR250R】
CR250R リードバルブ
'94エンジンをベースに、低回転域でのレスポンスを一層向上させ、よりリニアなトルク特性を狙って改良を図りました。具体的には、
シリンダーのポートタイミングを低回転域側に変更するとともに、エキゾーストポート形状も変更。また、エキゾーストチャンバーの形状変更とのマッチングにより、高回転域側のパワーフィーリングを維持したまま、低回転域のレスポンスとトルク特性を向上
ピストンの軽量化によって低回転域でのレスポンスを向上
キャブレター・インシュレータの通路形状の変更によって中~高回転域でのトルクを向上
リードバルブ内のセパレータ形状を縦型から横型に変更することで、吸気の流れを良くして低回転域でのレスポンスを向上
CRVシステムのガバナスプリングの荷重を変更するとともに、切り換え回転数を変更(6,400rpm→6,450rpm)し、ストレスのない出力特性を実現
など、微細な設計にまで踏み込んで性能向上を図っています。
また、
すべてのガスケットの剥離性を高め、メンテナンス性を向上
クランクシャフトの大端サイドスラストの受け面積をアップすることによって、耐久性を向上
キックピニオンギアとキックスピンドルとのクリアランスを狭めることで耐久性を向上
キャブレター・エアベントチューブ先端にスリットを設けることで、チューブ先端への泥の付着を最小限に抑制
などにより、各部の品質向上も実現しています。
【CR125R】
'94エンジンをベースに、キャブレターのスロー系通路のスムーズ化と通路のスリム化を行い、低速域でのレスポンスを一層向上させています。
また、
チェンジペダルの操作感を向上させるために、チェンジシフター機構のポールプランジャーの長さを8.0mmから8.6mmに変更
すべてのガスケットの剥離性を高め、メンテナンス性を向上
カウンターローギアの歯元形状を変更し、応力の分散を図ることで耐久性を向上
キャブレター・エアベントチューブ先端にスリットを設けることで、チューブ先端への泥の付着を最小限に抑制
などにより、性能向上や各部の品質向上を実現しています。
〈CRVシステム〉
'95 CR250Rには、 '94 CR250Rと同様、先進排気デバイスである、Composite Racing Valve System(複合排気孔レーシングバルブシステム)を採用。
このCRVシステムは、メイン排気ポートに、エキゾーストフラップバルブを装備し、その左右にサブ排気ポートとロータリーバルブを設け、その外側にレゾネータチャンバーを配置しています。これにより、エンジン回転数が6,450rpmに達すると、遠心ガバナによってフラップバルブを開き、高回転域用の排気ポートタイミングに制御、さらにロータリーバルブを作動させてサブ排気ポートも開くと同時に、レゾネータチャンバーは閉じた状態に制御します。これによって、排気効率と排気脈動効果を高め、全域にわたる出力向上と、より一層リニアなレスポンスを生み出しています。
CRVシステムの作動
主排気ポート
副排気ポート
レゾネーター室
6,450rpm以上
Hi
開
閉
6,450rpm未満
Low
閉
開
さらにホンダは、この精緻なメカニズムを35点という少ない部品点数で実現したことで、コンペティションマシンに不可欠な信頼性とメンテナンス性を確保しています。
〈排気デバイス H.P.P.システム〉
'95 CR125Rのエンジンには、低・中回転域から高回転域まで強力なパワーを支えるホンダ独自の定評ある排気デバイス、Honda Power Port(ホンダ・パワー・ポート)機構を '94 CR125Rに引き続き搭載。これは、回転数が8,300rpmに達すると、遠心ガバナによってバルブレバーを介して、シリンダー排気ポート上端部のエキゾーストバルブが開かれ、高回転時での排気の流れをスムーズにするシステムです。
これによって、幅広いパワーバンドを持ちながら、抜群のピークパワーとレスポンス性を発揮する、信頼性の高い実戦的なパワーユニットに仕上げています。
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