CR250R/CR125R - 1989.09

CR250R/125R
CR250R/125R
 
CR250R

〈エンジン〉
 '90CR250Rのエンジンは、強力なトップパワー/広いパワーバンド/スムーズで扱い易い出力特性などで好評の'89モデルにくわえ、さらに細部に至るまで徹底改良を図り、特に中回転域での一層力強いスロットルレスポンスを実現。同時にクラッチの操作性やクランクシャフトの耐久性をも向上。

主な変更内容
(1) シリンダー

掃気タイミングを進め、排気通路を拡大することにより、排気チャンバー仕様とのベストマッチングを図り、高回転域でも'89同様の高レベルの出力を確保しながら、排気タイミングを遅らせることによって、混合気の吹き抜けを低減させ、低回転域での充填効率を一層向上。
 
(2) 排気チャンバー

'89に対し全長で20mm短縮。
 
(3) シリンダーヘッド

2次圧縮比を8.8から8.5に下げることによって、極低回転域での滑らかさを向上。また、点火プラグの配置を2.5mm上方に設定し、自己清浄性を向上。
 
(4) ACGフライホイール

ACGフライホイールマスを5.0kg-cm2から4.0kg-cm2へと変更し、フライホイールマスをクランクに集中。
 
(5) クランクシャフト

クランクウェーブとクランクピンの剛性を高め、耐久性をより向上。
 
(6) クラッチAssy.

フリクションディスク(7→8枚)とクラッチプレート(6→7枚)をそれぞれ1枚増すことにより、耐久性を向上させると同時にレバー荷重も低減。
 
(7) 吸気系

キャブ・インシュレーターからリードバルブへの通路形状をより滑らかにし、吸気乱流の低減を図ることによって、スロットル・レスポンス向上に貢献。

〈車体廻り〉

(1) エア・クリーナーケース

ケース前側のエア取入口を新設するとともに、側面のエア取入口も拡大。エア吸入量を増しながら泥水の入りにくい構造としています。また、ケース幅を車体幅いっぱいまで拡大させることによって大容量化を図り、スロットル・レスポンス向上に大きく貢献。さらに、前側エア取入口を前方に伸ばし、水の入りにくい構造にするとともに、足のガイドも兼ね、スムーズな体重移動を可能にしています。  
エアクリーナーケース部断面
エアクリーナーケース部断面
 
(2) 外装部品

フューエルタンク/シュラウド/シート/サイドカバー/リア・フェンダー/エア・クリーナーケースの各形状をフラッシュサーフェイス化し、ライダーの動作の自由度をより向上。また、シートはクッション材を改良し、ソフトなタッチで腰のある優れたショック吸収性を実現。
 
(3) サイレンサー

サイレンサーは、内部構造を変更し、消音性能を確保しながら全長を22mm短縮。より軽量化・マスの集中化を図りました。さらにサイレンサーを内側に傾斜させて取り付けることによって、サイドカバーの張り出しを極少化。
 
(4) フレーム・ボディ

コーナリング時の正確さを向上させるため、ヘッドパイプの位置を変更。同時にヘッドパイプ廻りの補強板の形状を変更し耐久性も向上。また、リア・フレーム下側取付部のブラケット幅を内側に3mm狭めるとともに、締め付けにフランジボルトを採用。ブーツが当たりにくくすると同時にメンテナンス性を向上。
 
(5) ステップアーム

幅広のステップアーム(28.5mm→32mm)を採用し、ジャンプ着地時のショックを軽減。




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