(3) ピストン/燃焼室形状の一新
ピストンは、19,000rpm時の高荷重によるピンボス部への応力集中を緩和するため、コンピュータ解析による細密な形状検討を加え、15%の応力低減を図り十分な余裕強度を得ています。また、ピストン頭部形状を変更し、圧縮比向上に貢献させるとともに、スキッシュによるスワール効果を高め燃焼効率を向上させています。
燃焼室は、吸・排気バルブの周囲から燃焼室壁を遠ざけることで吸・排気時のマスキングを低減し、バルブサイズをアップすることなく吸入効率を向上させています。また、コンピュータ設計の導入で、燃焼室形状精度を大幅に向上させることによって、スキッシュ部クリアランスを狭くする事が可能になり、カムギアトレーンの持つ特性のひとつである正確なバルブ挙動が維持できることによるピストンとバルブのクリアランス極小化(1mm以下)と相まって圧縮比も従来の11から11.5に高められ、燃焼効率を向上させています。
|