CBR1100XX - 1996

CBR1100XX
CBR1100XX
 

パワーユニット



新設計、軽量ハイパワー1,137ccエンジン
エンジン

出力特性比較
CBR1100XXとCBR1000Fの出力特性比較
 パワーユニットは、CBR600FおよびCBR900RRで採用されたホンダ独自のアッパークランクケース/シリンダーブロック一体型デザインを採用した新設計エンジンとし、最高出力:164PS/10,000rpm(DIN) 、最大トルク:12.7kg-m/7,250rpm(DIN) の世界最高性能を発揮する水冷・4サイクル・DOHC・16バルブ・直列4気筒1,137ccとしています。
 79×58mmのボア・ストロークを持つシリンダー部にはオープンデッキ・シリンダーブロック一体鋳造技術を採用し、シリンダースリーブおよび、ボアピッチを極限まで詰めるなど、最新の技術を注いだ軽量・コンパクトなパワーユニットとしています。
 チェーンによるバルブ駆動はダイレクトバケット方式を採用し、バルブはさみ角をCBR600F/CBR900RRの16°から、わずかに狭めた15°としています。

 これら、ニューエンジンの設計にあたっては、摩擦と慣性質量の低減および、軽量・コンパクト化を最重要ポイントとして開発を進めました。CBR1000Fと比較して約140cc排気量を増大させ、かつデュアルシャフトバランサーが採用されているにもかかわらず、新型エンジンの重量は、CBR1000Fと比較して約10kg下回るなど、軽量・コンパクトなパワーユニットが完成しました。

 フレームへの搭載は、CBR600F/CBR900RR同様、シリンダーをやや前傾してフレームに搭載(CBR1000Fと比較して約22°前傾)。また、デュアルシャフトバランサー採用によって得られた低いシリンダー高など、コンパクトなパッケージによって、フレーム搭載位置も理想的な選択が可能となり、マスの集中化が図られることで、非常に軽快なハンドリング特性に貢献しています。


スーパースポーツ・モデル初のデュアルシャフト・バランサー採用
 ニューエンジンの設計開発のスタートから、高周波振動(2次振動)の解消を目指しました。今回採用した2軸2次バランサーは、すでにアコードなどの四輪車用エンジンではポピュラーな機構ではあるものの、スーパースポーツ2輪車用として、高回転域への対応や2輪車特有のエンジンマウントへの対応を考慮して新開発したものです。CBR1100XX Super Blackbirdでは、これを世界に先駆けて採用し、高周波振動をほぼ完璧に解消するとともに、高性能モーターサイクルエンジンの新たな方向性を示しました。


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