ODYSSEY - 1994.10

ODYSSEY

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テクニカルノート



SAFETY & ENVIRONMENT


ゆとりの安全対策 ゆとりの安全対策


運転席用&助手席用SRSエアバッグシステム
(Sタイプ、Lタイプにメーカーオプション)
オデッセイは、運転席用および助手席用のSRSエアバッグシステムを用意しました。これは、シートベルトを正しく着用していても、ステアリング(助手席側は室内前部)に顔面を強打してしまうような前方向からの強い衝突時に、センサーが設定値以上の衝撃を感知するとステアリング(助手席用はインパネ上部)内のエアバッグを瞬時に膨張・収縮させ、顔面への衝撃を緩和するシステムです。シートベルトの効果に加え、運転者と助手席乗員の安全を確保します。
SRS(Supplemental Restraint System)エアバッグシステム〔シートベルト補助乗員保護装置〕は、あくまでもシートベルトと併用することによって大きな効果を生むシステムとして開発されたものです。したがって、その乗員保護効果は、シートベルトを正しく装着して初めて発揮されることをご理解くださるようにお願いいたします。


エアバッグ膨張時の写真を合成したもの
Photo:Lタイプ メーカーオプション装着車。 エアバッグ膨張時の写真を合成したものです。


ABS(4輪アンチロックブレーキシステム)
(Sタイプ、Lタイプにメーカーオプション)
濡れた路面や雪道などの滑りやすい路面での急制動時に、コンピュータがポンピングブレーキを素早く精密に行ない、車輪ロックを防止。路面状況に応じて適切にブレーキをコントロールするとともにクルマの姿勢を安定させ、ハンドリングによる危険避能力を確保する高度なシステムです。前輪は左右独立制御、後輪は左右両輪を同時に制御する、3チャンネルデジタル方式により、路面状況が左右で異なる場合でも安定感の高い制動能力を発揮します。
ABSはあくまでもドライバーのブレーキ操作を補助するシステムです。したがって、ABSがない車両と同様にコーナー等の手前では充分な減速が必要であり、無理な運転までは制御できません。


コーナーセンサー/バックソナー
(Sタイプ、Lタイプにメーカーオプション)
狭い路地での旋回時や車庫入れ、縦列駐車などの場合に、ボディ四隅の各コーナーと後方の障害物を知らせるシステムです。コーナーセンサーはフロント・リアバンパーの各隅に、バックソナーはリアバンパー正面2か所にそれぞれ設置したセンサーが、各コーナーは50cm以内、後方は2m以内の障害物を感知。メーターパネル内の表示灯と警告ブザーで知らせます。


ハンドブレーキレバー誤解除防止機構。
ドライバー交代をはじめセンターウォークスルー時などに、ハンドブレーキレバーを誤って解除してしまうことのないように、オデッセイは新たな機構を採用しています。従来のハンドブレーキレバーはボタンを押すだけで解除できるのに対し、まずレバーを引き上げてからボタンを押すことでブレーキが解除できる構造としました。これによりハンドブレーキレバーの誤解除を防止し、パーキング機能の信頼性を高めています。


感知範囲図 ハンドブレーキ図


安全視界確保 安全視界確保


雨天時などの安全視界を確保する、広払拭大型ワイパー。
大型のフロントウインドウに対応し、雨天時などの安全視界を確保するために、広範囲を効率良く払拭する大型ワイパーを採用しました。運転席側、助手席側ともにフロントピラーまで拭き取る対向式とすることで、フロントウインドウの広い横方向視界が得られます。また、ブレード停止位置を下方に寄せているため、前下方向の視界も充分に確保しています。


サイド視界と後方の視認性を高めた、
フロントコーナーガラス&ドアスキンマウント大型ドアミラー。
サイドミラーをドアスキンにマウントするとともに、サイドウインドウのフロントピラーコーナーに三角窓を設けました。これによりサイドミラー取付部によって犠牲になりがちなフロントピラーまわりの視界を獲得しています。また、サイドミラーは後方視認性の高い大型鏡面を採用。しかもドアスキンマウントによって走行時の乱気流の発生が少ないため、風切り音も少なく、後方へのスムーズな水の流れを実現。雨天時などのサイド視界や後方視認性も確保できます。


フロントコーナーガラス ドアスキンマウント大型ドアミラー
Photo:Lタイプ 電動サンルーフはメーカーオプション。 Photo:Lタイプ


環境対応 017-008


地球環境への配慮として、リサイクル化、新冷媒化を推進。
ホンダは、地球環境の保全は人類の地球的課題であると同時に、自動車メーカーにとって最も重要な課題であると考えています。オデッセイは、地球資源の保全と有効活用、そして環境保護のための廃棄物の減少に向けて大幅なリサイクル化を推進しています。

リサイクル可能材料を各所に使用。
バンパー、サイドシルガーニッシュ、タイミングベルトカバー、エアクリーナーケース、レゾネーターチャンバーなどの部品に、回収後のリサイクルが容易にできる材料を使用しています。

リサイクル材の再利用を実現。
市場で不要になったバンパーなどの樹脂部分を回収し、再利用を実施。インテリアのポリプロピレンパーツ、スプラッシュシールド、フューエルパイプカバー、リアアウトレット、アンダーカバー、ステアリングジョイントカバーなどは、リサイクル材でつくられています。

樹脂部品には識別記号で材質を表示。
リサイクルの再生時に完璧な材料分別ができるように、100g以上のすべての樹脂部品に識別記号で材質表示をし、再利用の際の容易化を図っています。

バンパーなどの解体を容易化。
バンパーやサイドガーニッシュなどの樹脂部品の取り付け、取り外しを容易にすることで、解体作業の短縮化・簡易化を図っています。

エアコン用新冷媒を採用し、生産工程でもノンフロン化を推進。
エアコン用冷媒には、地球環境にやさしい新冷媒HFC134a(R134a)を採用。また工場での製造工程でも、部品洗浄の際の特定フロンを全廃し、ウレタン発砲を水性化するなど、ノンフロン化を推進しています。



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