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Fit 2001.6.21
Design エクステリア


■急速燃焼効果
【高い燃焼圧力による高トルク化】
ボア径を小さくし、なるべく表面積の少ない燃焼室としたうえで2点点火することによって、急速に、しかも隅々までしっかり燃焼。短時間で大きな燃焼圧力が発生するため、圧力をより多くピストン押し下げ力に活かすことができ、極めて高いトルク性能を実現しています。
【HCの低減】
隅々まで燃焼させることで、より完全燃焼に近づき、燃焼ガスそのものに含まれるHCを低減します。
【ノッキング制御】
ノッキングは、プラグからの火炎伝播がまだ届いていない未燃焼混合気が自発的に着火してしまう現象で、圧縮比・燃焼圧力を高めるほど起こりやすくなります。i-DSIシステムは、徹底した急速燃焼で未燃焼混合気が自発着火する前に火炎伝播を完了させ、ノッキングを抑制。レギュラーガソリン仕様としては極めて高い圧縮比を実現し、燃費・トルクの大幅な向上を達成しています。
【大流量電動EGRによる低燃費化】
2点点火の急速燃焼では、1点点火に比べ、より大量のEGR導入が可能となり、大幅なポンピングロス(吸入抵抗損失)低減を実現。低燃費に大きく貢献しています。
1.3Li-DSIエンジン性能曲線図
1.3Li-DSIエンジン性能曲線図

■2点位相差点火制御
ピストン上死点時に対し、早く(進角)点火するか、遅く(遅角)点火するかを制御する「ピストン運動と点火時期の位相コントロール」。2個のプラグを、近いタイミングで点火させるか、離れたタイミングで点火させるかを制御する「2プラグの位相差点火」。この2つの制御が自由に設定できるため、エンジン回転と負荷に応じた最適な燃焼速度を実現しています。

■フルスロットル時点火制御イメージ
【低回転域=燃費・トルクベスト
(吸気側進角点火/排気側遅角点火)】
位相差点火ならではの早いタイミングで吸気側プラグを点火し、続いて排気側を遅角点火させてノッキングを抑制。これにより低回転域での低燃費とトルクフルな特性を獲得しています。
【中回転域=燃費・NVベスト(排気側遅角点火)】
吸気側を進角点火後、過度な燃焼速度の上昇を抑えるために、排気側をより遅角点火。燃焼圧力の低下による、燃費・トルクの損失を最小限に抑えながら、高いNV性能を実現しています。
【高回転・高負荷域=出力・トルクベスト
(吸気側/排気側進角点火)】
瞬発力を高めることを優先し、吸気側・排気側ともにほぼ同時に進角点火。最大の燃焼圧力を得ることで高出力・高トルクを発揮します。
2点位相差点火制御 火炎温度分布図
2点位相差点火制御 火炎温度分布図
     
2点位相差点火タイミングイメージ 2点位相差点火制御イメージ
2点位相差点火タイミングイメージ 2点位相差点火制御イメージ

エンジン各部のフリクションを低減し、燃費性能をさらに向上。

i-DSIエンジンに採用した、新たなフリクション低減技術
〈世界初ピストンスカート二硫化モリブデン(MoS2)ショット〉
摩擦抵抗の小さい高純度のモリブデン微細粉を、ピストンスカート表面に打ち込み低μ化。大幅なフリクション低減効果を得ています。
〈イオンプレーティング・ピストントップリング〉
ピストンオイルリングに加え、トップリングにも窒化クロムを蒸着させた特殊鋼を採用。通常のクロムメッキに対してフリクションを大幅に低減しています。
〈ブレードスプリング・カムテンショナー〉
通常のカムチェーン駆動の場合、テンショナ−は油圧で一定の張力を保っています。これに対しブレードスプリング・カムテンショナーは、板バネを5枚重ねたブレードが直接チェーンを押しつけて張力を保つため、シンプルで油圧も不要。しかも必要以上の張力をチェーンに与えてしまうこともなく、チェーンのフリクション低減に効果を発揮しています。
〈2モードクーリングシステム〉
エンジンの冷間時と暖機時で冷却水の流れを切り替えます。冷間時はシリンダーヘッドだけを冷却してブロックの暖機を早め、同時に油温も早期に適正化させてフリクションを低減。エンジンが暖まった状態ではノッキングを抑えるためにシリンダーヘッドを先に冷却し、やや暖められた冷却水をブロック側に流すことでフリクションをも低減しています。
2モードクリーニングシステム動作比較図
2モードクーリングシステム作動比較図

その他のフリクション低減技術
〈オフセットシリンダー配置〉
〈ローラーロッカーアーム〉
〈低張力ピストンリング〉
〈メインメタル/コンロッドメタル条痕化〉
〈サーペンタイン補機駆動〉

エンジン単体燃費性能(低燃費技術の寄与率)
i-DSIエンジンはストイキ(理論空燃比)仕様でありながら、世界トップレベルのエンジン単体燃費性能を実現。ロゴに対して約15%の単体燃費向上を達成。排気量を同一換算するとインサイトと同レベルとなります。
エンジン単体燃費性能
排出ガスの吸着効果を高める
斜流コンバータ触媒を採用。
後方排気システムを採用してキャタライザーまでの距離と容積を減らし、排出ガスの熱損失を低減。キャタライザーの早期活性化を実現し、コールドスタート時の浄化性能を高めています。さらに、排出ガスをキャタライザーのセル面に対して斜めにあてることで接触面積を増やし、直流以上の浄化効率を引き出しています。
後方排気システム
その他の排出ガス低減技術
〈高霧化インジェクター〉
〈急速燃焼〉
〈電動EGR〉
〈軽量ステンレスパイプ・エキゾーストマニホールド〉
各部の性能を高めながら、
大幅な軽量・コンパクト化を実現。

スロットルボディをエンジンの上部に配置し、インテークマニホールドの管長を確保しながら前後長をコンパクト化。しかもインテークマニホールドを樹脂製とすることで軽量化も実現しています。このほか、コンパクト燃焼室やバルブの狭角化などによるヘッドのコンパクト化、後方排気システムや軽量ステンレスパイプ・エキゾーストマニホールドの採用など、燃費・出力・排出ガスそれぞれの性能を高めながら各部のコンパクト化、軽量化を実現。ショートノーズ化に大きく貢献し、ゆとりの空間確保を可能にしました。
パワーユニットサイズ比較
パワーユニットサイズ比較



開発スタッフから…
エンジン篇
素性のいい燃焼室で急速燃焼
2プラグシステム自体は他のクルマにもあります。
もともとの考え方は大径ボアの燃焼のしにくさをリカバーするというところにあったと思われます。
しかし、i-DSIエンジンの特徴は、 燃えやすい燃焼室をはじめとするエンジン骨格を使ったうえで、
さらにツインプラグシステムを加えて燃焼の極限を 目指したところにあります。
燃費や出力の目標はエンジンの基本骨格がしっかりしていないとなかなか到達できません。
i-DSIエンジンはツインプラグシステムが注目されがちですが、コンパクト燃焼室であるとか、
フリクション低減であるとか、基本骨格の優位性が、実は非常に大切なところなのです。


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