
お陰様で初代ステップ ワゴンは、発売以来5年間で約47万台の販売を記録する大ヒットとなりました。
一気にビッグブランドにまで成長したクルマのモデルチェンジということから、
私たち開発チームには、非常に大きな責任が課せられてきました。そういうなか、だからこそ
忘れないように心がけてきた思いがあります。それは、Newステップ ワゴンを
ユーティリティミニバンとして「お客様の生活を今以上に楽しくできる」クルマにしたい、という信念です。
その思いはやがてチームメンバー全員の合言葉である
“家族のバンザイ”のために…というキーワードにつながっていきました。
お客様の気持ちを理解し、その期待に応えることがHondaらしさであるとするなら、
私たちは真に喜んでいただけるユーティリティミニバンを創り上げるために、
お客様であるご家族に徹底密着すべきだと考えました。
これはやがて開発チームの家族をも巻き込んだ評価会を持つに至りますが、
このプロセスで特に目を見開かされたのは「子供と一緒に過ごす」ことを大切にする考え方でした。
このことから私たちは、ミニバンの機能・性能をオトナの目で観るだけでなく、
子供の視点から覗くことによって、乗る人すべてを受容するやさしさ、暖かさという
ファミリーカーとしての大切な要素を勉強させていただいたと思っています。
開発を振りかえると、ここで述べておきたいことが限りなく思い浮かびますが、
私たちの取り組みをひとことで言うなら、ご家族の喜びをかなえたい一心の数年間であったように思います。
開発チーム一同、Newステップ ワゴンがユーザーとなられるご家族の期待に、
必ずや応えるものと確信していますが、それ以上に
一刻も早くこのクルマに乗るご家族の笑顔を見たい、という募るような思いでいっぱいです。

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竹村 宏 【たけむら・ひろし】 (株)本田技術研究所 チーフエンジニア |
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1981年、本田技研工業(株)入社。
内装設計、車体設計PLを経て、98ヨーロッパアコードLPL代行を担当。
今回2代目ステップ ワゴンでLPLを務める。
趣味はキャンプ、スキー、バイク、ピアノ、読書。
愛車はHonda HR-V、メルセデス・ベンツEクラス、
Hondaゴリラ、モンキー、TLR200、ドゥカティMHレプリカ、トライアンフT110、他。 |
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