NSX - 1990.09

NSX

NSX
 
INTERIOR


衝突時にはステアリングのスポークが変形。
新構造の、衝撃吸収ステアリング。
スポーツカー・フィーリングにあふれた、視認性や操作性に優れた3本スポークステアリングを採用。
インフレーターおよびエアバッグを収納しているステアリングホイールは、J字スタイルスポークが衝突時に変形することでエネルギーを吸収。SRSエアバッグシステムと合わせて、衝撃を最小限に抑えることに寄与しています。

本革など贅沢な素材をすべて手づくりで縫製した、
ハイクォリティな居住空間。
乗る人をソフトに包みこむ、落ち着きと高級感にあふれた居住空間をめざし、シート表皮などの素材にもこだわりました。
シート表皮には、乗る人に時間とともになじみ、独特のフィット感を生む本革を採用。贅沢な質感、適度なホールド性など、天然素材ならではの特性を生かしながら、クルマのシートとして求められる耐水性、耐摩擦色落ち性、耐光性、耐熱性などを充分に高める加工を施し、激しい環境の変化にも対応できる素材としています。
またシート表皮の他にも、ドアライニングのパッド、センターアームレストやステアリングホイール、チェンジレバーやサイドブレーキレバーのグリップなど、手の触れる所に用いています。
インストルメントパネルやドアライニングには、高質で贅沢な風合いを求めて、きわめて本革に近いシボを再現したPVC精密転写の新しい表皮を。また、ドライバーロアパネルやグローブボックスにはウレタンコート合成皮革を採用しました。
さらに本革をはじめとするこれらの素材を、一台一台すべてハンドメイドで縫製貼りこみ。手づくりならではの、高品位で価値あるインテリアに仕上がっています。

重量感のある表情と、優れた機能性を実現した、
高品位メタルライクパネル。
センターコンソール及びドアアウトレットのパネル面には、ニッケル、錫、などの合金によるメッキ処理をしたうえで、表面の光沢処理としてウレタン系塗装を施しました。ガンブラックをイメージした渋い金属光沢を放つ、重量感のある高品位なメタルライクパネルとしています。またセンターコンソールに収納されたエアコンディショナーとオーディオのコントロールパネルは、見やすく機能性を考慮したデザインです。

高品位メタルライクパネル

軽量でコンパクト。
新開発のフルオート・エアコンディショナー。
低全高のミッドシップ・スポーツカーにふさわしい、軽量・コンパクトで、しかも最適パッケージングの高性能エアコンディショナーを開発しました。従来、スウィング式で構造が大きくなりがちだったエアミックスダンパーをスライド式にすることなどにより、ブロア、エバポレーター、ヒーターのユニットを、同等の能力をもつエアコンディショナーに対し、容積にして約30%減少。冷房能力は4,000kcal、暖房能力は3,900kcalとなっています。M・R方式で問題となるユニット配置についても、従来の横置を縦置とすることで、センターコンソール内に完全に納めています。この縦置配置により、ドライバー、パッセンジャーのフットスペースも充分に確保。
通気抵抗、騒音も低減しています。
さらに連続高速走行に対応して、ブロア内に新たにロータリー式内外気ダンパーを採用。室内空間をつねに快適に保つ、専用設計の空調システムです。
 
フルオート・エアコンディショナーレイアウト図
フルオート・エアコンディショナー
レイアウト図

ダイナミックな音響空間を実現した、
NSX専用の、ホンダBOSEサウンドシステム。
オーディオシステムは、世界でも最先端のテクノロジーを誇るBOSE社が、室内空間に合わせて専用設計しています。
ライヴ感覚にあふれたダイナミックな音場を創造するために、イコライジングシステムとアンプをエンクロージャー・ボックスに納めたシステムを採用。コントロールユニットであるAM/FMチューナー+カセットデッキからは信号のみを発信。左右のドアのメインスピーカーと、アシスタント席足元のウーハー及び後部中央のサブスピーカーに伝達され、それぞれのスピーカーに対して最適な特性にイコライジングされるしくみです。絶妙にバランスされた、NSX独自のサウンドを生みだしています。
*CDプレーヤー対応型を採用。CDプレーヤーの搭載も可能です。

ホンダBOSEサウンドシステム ホンダBOSEサウンドシステム

快適で、しかも実用的であるために。
154L(VDA方式によるホンダ測定値)の
充分な容量を確保した、トランクスペース。
人間優先の考え方に徹したNSXは、走りの性能を満足させながら、移動空間としての快適性や実用性も重視しました。
空力にも有効なロングテールの部分をパッケージングに活用。
これまでスポーツカーでは軽視されがちだったトランクスペースも、想像を超えた充分な容量154L(VDA方式によるホンダ測定値)を確保しています。
また、万一、追突された場合など、トランクを含むテールエンドの部分で衝撃を充分に吸収。エンジンやキャビンを守る構造です。

トランクスペース




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