| ホンダは1964年、ニュルブルクリンク・サーキットでのドイツGPにおいて、 |
| はじめて、モータースポーツの最高峰であるF-1レースに参戦しました。 |
| 前年の1963年、四輪車に進出する足がかりとなった、 |
| S500という名のスポーツカーを世に問うたばかりの年でした。 |
| 以来ホンダは、自ら最も苛酷な場に身をおき、 |
| あえて困難と試練のなかに立ちつづけてきました。 |
| それは、もとより技術の限界を知り、繰り返しこれを打ち破ることで、 |
| 新たなテクノロジーの獲得をめざしたからです。 |
| しかし、実際にこの根幹を支えてきたのは、何よりも—走ること。 |
| すなわち、ひたすら最良の走りを求めようとする |
| 強い意志があったからに他なりません。 |
| 意志はやがてホンダのスピリットとなり、 |
| 私たち自身の血となって、脈々と今日まで受け継がれてきたといえます。 |
| そしていま、研究開発に6年半の歳月をかけ、 |
| ホンダは新時代のスポーツカーNSXを創造しました。 |
| 奇しくも、私たちがはじめて世界にデビューした記念の地 |
| ニュルブルクリンク・サーキットをはじめ、 |
| さまざまな苛酷な道で熟成されて、いま、NSX誕生です。 |