アクセルをめいっぱい踏むシーンではなく、あくまで日常よく使う領域を重視したハーフスロットル高性能の考え方を端的に表したのが、この新設計1.3Lエンジンです。その開発の主眼は、ゴー・ストップの連続する街なかでストレスなく走れる低・中速トルク優先の出力特性と、低燃費の達成にありました。通常、街なかで頻繁に使用するエンジンの回転領域は3,500回転以下であることから、トルクのピークを2,500回転に、90%トルクを1,300回転で発生させるよう設定したのです。この1.3Lクラストップレベルの低・中速トルクにより、アクセルを軽く踏みこむだけでスムーズな加速が得られ、発進や右折、合流など、軽快で安心感のある走りが生まれました。また、同時に軽量・低フリクション化を進め、低燃費と走りのフィーリングの向上に努めました。

エンジン透視図
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●水冷直列4気筒横置SOHCエンジン
エンジン型式
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D13B
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総排気量
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1,343cm3
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最高出力
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66PS/5,000rpm*
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最大トルク
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11.3kgm/2,500rpm*
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はネット値。「ネット」とはエンジンを車両搭載状態とほぼ同条件で測定したものです。 |
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エンジン性能曲線
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【エンジンの機構上の特長】
ゆたかな低・中速トルクと低燃費を実現するために、小径バルブを対角に配置したセンタープラグ2バルブ方式を採用。吸入混合気の流速を上げ、燃焼室内に適正なスワール/タンブルを発生させることにより、低速域の燃焼を安定させています。また、同時に動弁系のフリクションが大幅に低減され、低燃費と低速トルクのアップに貢献しています。
新型シリンダーヘッドの特性を生かすバルブタイミングの最適設定やバルブリフト量のアップ、小径インレットポートの採用などにより、ゆたかな低速トルクを実現しています。
トーショナルダンパー付クランクプーリーの採用、高剛性鍛造クランクシャフトの8ウエイト化など、低振動・低騒音化を行ない、すぐれた出力特性を気持ちよく引きだせるようにしています。
従来、鋳鉄製であったエキゾーストマニホールドを、プレス成形したステンレス板で構成。軽量化およびヒートマス低減による触媒早期活性化を図っています。
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