LEGEND - 1996.02

LEGEND
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ヒューマン・リニアリティ2

例えば、ステアリングを切ったときに伝わる路面の感触。アクセル操作やブレーキ操作に対するクルマの反応。うねりや段差を越したときのサスペンションの動き…。
ドライバーが掌やつま先、腰や背中で感じる、操縦の体感。ドライビング・プレジャーの第一歩は、この操縦の体感にあると考えます。
市街地でのスムーズな走り、ハイウェイでのゆとりある静粛性にあふれた走り、ワインディング・ロードでのきびきびとした走り。
Newレジェンドでめざした“ヒューマン・リニアリティ”のひとつは、ドライバーの期待を裏切らない、気持ちの良い操縦体感と上質な乗り心地の実現です。
細部にわたるサスペンション・チューニングをはじめ、ステアリングやアクセル、ブレーキなどの各操作系のフィーリングを大幅に改善。高級車らしい操縦の質感を獲得しています。
これも、しっかりとしたボディがあってこそ達成できた、まさに「感研究」の成果です。

SUSPENSION
人の期待と一致した挙動変化の実現をめざした、
サスペンションチューニング。


Newレジェンドのサスペンションには、これまで培ってきた4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンションの優れた特性を活かしながら、細部にわたる改良や熟成を施し、従来からレジェンドの美点である優れたハンドリング性能を継承したうえで、高級車にふさわしいドライバーの意志に忠実な挙動、常用域での質の高さを求めました。その結果、乗り心地と操縦安定性という二律背反の要件を高次元で両立し、高品位な乗り味と卓越した運動性能を実現。ドライバーはもちろんのこと、すべてのパッセンジャーが質の高さを実感できるサスペンションに仕上げています。
4輪ダブルウイッシュボーン・ サスペンション
4輪ダブルウイッシュボーン・ サスペンション
フロント
4輪ダブルウイッシュボーン・ サスペンション
リア

[乗り心地の向上]
<フロント、リア>
アッパーアーム支持部にボールジョイントブッシュを採用。
サスペンションストローク時のフリクションを低減しながら支持剛性を確保し、乗り心地とともに操安性をも向上。
ダンパーのシール構造とガスの封入圧を見直し、ストローク時のフリクションを低減。また、高バネレート/低ゴム硬度設定ダンパーマウントの採用により、ダンパーのピストンスピード低速域での減衰力をダウンしながらマウント軸方向のバネレートをアップすることで、しなやかでしっかりした乗り味を実現。
スタビライザー両端のリンク部をボールジョイント化するとともに、スタビライザーのホルダーブッシュを低フリクション化し、ストローク時のフリクションを低減。
<リア>
液封トレーリングアームブッシュの採用によって高減衰と動的バネレートダウン特性を獲得し、ロードノイズやハーシュネスの低減を実現。


サスペンション
サスペンション
液封トレーリングアームブッシュ断面図
液封トレーリングアームブッシュ断面図

[ハンドリングの向上]
フロント、リアとも、低ロールセンター高設定によるコーナリング中のトレッド変化の減少とともに、リバウンドストロークを拡大し、しなやかなロールと旋回時の内輪接地性を向上。リニアで気持ちの良い旋回フィールを実現。
フロントのトー変化を、リバウンド時でもトーアウトに向かわせる設定とし、低ロールセンター高設定によるトレッド変化の減少とあいまって、中速域でのステアリングフィールを向上しながら高速域でのステアリングのすわり感、安定性をアップ。
フロントにアンチスクォート/アンチダイブジオメトリーを施して加減速時のピッチングを抑え、トラクションを効率よく確保するとともにブレーキング時の安定性を向上。
リアに高剛性リアハブユニットベアリングを採用。ベアリング部のボールスパンを拡大し、しっかりした走り感や直進安定性を向上。

フロント トー変化
フロント トー変化フロント トー変化
リア トー変化
リア トー変化



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