ダンパーのなめらかな作動をさまたげるフリクションを極少化するために、まずコイルスプリングをダンパー部分と分け、ロアアーム上に配置。上下方向の荷重はロアアームが直接受ける構造としました。
そのうえで、ロアアームの先端を極力、タイヤ幅のセンターに寄せる、ロアアーム・センターピボット方式を採用。タイヤの倒れモーメントをほぼなくすことに成功しました。これによってダンパーのフリクションを起こす外力を解消しています。
さらに、ダンパーとコイルスプリングを分離したことにより、ダンパーマウントの設計自由度が大きくなりました。ホンダは、ダンパーマウンティングセンターをダンパー上端部より、120mmあまり下方に設定することにより、ダンパーしゅう動部のサイドフォースを大幅に抑えることができる新機構“モーメントキャンセリング・ダンパーマウントを採用。これにより、ダンパーフリクションの極少化を、いっそう完全なものにしています。 |
|
 |
モーメントキャンセリング・ダンパーマウントの採用により、Aの長さ分だけスペース効率を高めることができました。 |
|