INTEGRA - 1993.05

INTEGRA
INTEGRA
 

シャシー



Chassis
 
一体感あるハンドリングと乗り心地を求めた、
低バネレート・高減衰ダンパー。
フロントL字型ロアアーム後端のコンプライアンスブッシュを柔かめに設定。フロントおよびリアのサスペンションのバネレートも下げ、路面変化をソフトに吸収させています。その上で、φ30の大径シリンダーをもちピストンスピードの低速域から高速域までリニアで応答性に優れた減衰力特性を発揮するHPV(HONDA PROGRESSIVE VALVE)高減衰ダンパーを採用。コントロール性を大きく高めながら、フラット&スムーズな引き締まった乗り心地を実現しています。
 
応答性と安定性の高度な両立を果たす
最適アライメント変化設定。
コーナリング中、タイヤにはサイドフォースが加わります。このサイドフォースによるリアタイヤのトーの動きをわずかにイン方向に向くよう設定。また、旋回時のロールに対しても、リアの対地キャンバー(=クルマを後から見た時のタイヤの路面に対する傾き)を高G領域までほぼゼロになるよう設定しました。これにより応答性に優れ、安定性の高いコーナリング性能を発揮します。さらに、フロント、リアとも、タイヤの上下動にともなうトー変化、トレッド変化を最小にするなど、最適なアライメント変化設定を施し、低速から高速まで高い走行安定性を確保しています。
 

リア・サス サイドフォース・トー・イン   ■キャンバー変化
リア・サス サイドフォース・トー・イン   キャンバー変化

 

■トー変化       ■トレッド変化    
トー変化1   トー変化2   トレッド変化   トレッド変化
011-012.gif

 
安定性を一層レベルアップ。
新開発、高剛性リア・ハブユニットベアリング。
サスペンションのジオメトリー設定をいかに入念に行なっても、タイヤとの結合部の剛性が不充分だと、その特性は結合部で低下してしまい、狙った効果をタイヤに発揮させることができなくなります。そのため、ニュー・インテグラでは、高剛性リア・ハブユニットベアリングを新開発しました。これは、取付け前にはベアリングを支えるインナーレースの間に隙間を設けておき、サスペンションに装着する際に強力な予圧を与えて締め付け、ベアリングのガタを低減して剛性向上を図るというもの。これにより、操舵に対する応答性、コーナリングの安定性、そして高速直進性をさらにレベルアップさせています。
 
リニアな旋回性能をもたらす、
ボールジョイント式フロントスタビライザー。
ステアリング切りはじめのフロントスタビライザーの応答遅れを防ぐため、フロントスタビライザーとロアアームの結合部に剛性の高いボールジョイントのリンクを採用(Si VTEC)。ドライバーの操舵に応じ、リニアに曲がる性能を確保しています。
 
コントロール性能をより確かに。
大径パフォーマンスロッド&タワーバー。
フロントの左右サスペンションをつなぐ補強材として、Si VTECのロアアーム結合部のサブフレーム間に大径パフォーマンスロッドを、ダンパー上端間にタワーバーを装備。高剛性ボディともあいまって、キャンバー剛性をアップさせました。コーナリング時のサイドフォースによるタイヤの角度変化を防いでリニアな操縦性を得ています。
 
ナチュラルでハイレスポンスな操舵感。
ロータリーバルブ式パワーステアリング・
ギアボックス。
高度なサスペンションチューニングによってもたらされた、応答性のよいコーナリング性能にマッチするステアリング特性を得るため、ロータリーバルブ式パワーステアリング・ギアボックスを採用。旋回時の横Gに対しても抜け感のないリニアな操舵力を維持し、自然でダイレクト感ある操舵フィールを手に入れました。また、ダブルベアリング式ステアリングコラムを採用し、ステアリングシャフト支持部の剛性を向上。しっかりしたステアリングフィールを得ています。

ロータリーバルブ式パワーステアリング・ギアボックス構造図
ロータリーバルブ式パワーステアリング・ギアボックス構造図

 
走りのポテンシャルをさらに向上。
高性能・偏平15インチタイヤ&ワイドなリム幅(Si VTEC)。
1.8L DOHC VTECエンジンのパフォーマンスを存分に活かすため、195/55R15 84V(または83V)を採用するとともにホイールのリム幅を6JJにアップ。タイヤの横剛性を向上させ、操舵に対する追従性、応答性を高めています。
 
制動フィーリングを向上させた、
前輪ベンチレーテッド・ディスクブレーキ採用。
冷却性能が高く、耐フェード性に優れたベンチレーテッド・ディスクを前輪に装備し、さらにSi VTECはタンデムマスターパワーと新開発高剛性キャリパーを採用。その上で、キャリパーボディの厚みを増すことでブレーキ剛性をアップ。低速から高速まで食いつきがよく安心感のあるブレーキフィーリングを得ました。さらに、ペダルストロークをショート化。適度なダイレクト感も持たせています。
 



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