FACT BOOK
INSPIRE
INSPIRE 2007.12.19
Safety〈安全性能〉 ドライビングの歓びと快適を支える、確かな信頼。
リアルワールドを見据え、進化を続けるGコントロール技術。
Hondaは、世界初の屋内型全方位衝突実験施設におけるCar to Car(クルマ相互)の衝突実験をはじめとする、リアルワールドでの衝突安全研究をさらに推進し、Gコントロール技術をいっそう向上。これまで取り組んできた衝突時に乗員を守るための自己保護性能をさらに進化させると同時に、衝突する相手車両への攻撃性低減を図る、独自の「コンパティビリティ対応ボディ」を実現しました。 G-CON
乗員の「傷害値の低減」と「生存空間の確保」を両立し、全方位からの衝突にも対応。
乗員に対する「傷害値の低減」が課題となる前面フルラップ衝突と、「生存空間の確保」が課題となる前面オフセット衝突の双方を高水準でクリアすることを目指し、独自のGコントロール技術で対応。前面フルラップ衝突55km/h、前面オフセット衝突64km/hをクリアする、衝突安全性能を実現しています。また、側面衝突55km/h、後面衝突50km/hにも対応しています。
リアルワールドでの安全を追求し、独自の目標を 設定したクルマ相互の衝突実験を実施。
Hondaはバリア衝突テストにとどまらず、リアルワールドでの衝突安全性能の向上を目指し、交通事故統計の分析から「相手重量2トンクラスまでの乗用車、双方の衝突速度50km/h、50%前面オフセットの衝突」という独自の研究目標を設定し、クルマ相互の衝突実験を実施。まずは、乗員保護という視点から衝突安全を追求し、この目標値をクリアしてきました。
「傷害値の低減」と「生存空間の確保」を両立する衝突安全技術
「傷害値の低減」と「生存空間の確保」を両立する衝突安全技術
■クルマ相互の衝突実験/テストモード
クルマ相互の衝突実験/テストモード
自己保護性能のみならず、相手車両への攻撃性低減も視野に入れた、
革新のコンパティビリティ対応ボディ。
Hondaは、さまざまな相手車両との衝突を想定したクルマ相互の衝突実験・研究を重ね、乗員を守るための自己保護性能をいっそう進化させるとともに相手車両への攻撃性を低減するという、相反する2つの要素を両立させるコンパティビリティ対応技術を追求。「相手車両の衝撃吸収部材とのすれ違い防止」「衝突時の衝撃分散化」「高効率なエネルギー吸収」の3つをテーマに、衝突安全性能のさらなる高次元化に取り組んでいます。その結果、エンジンルームでの高効率なエネルギー吸収により、衝突実験の目標値をクリア。高水準な自己保護性能を確保するとともに、相手車両への攻撃性も低減したコンパティビリティ対応ボディを実現しています。
■コンパティビリティ対応ボディの設計コンセプト
コンパティビリティ対応ボディの設計コンセプト
テスト車両によるクルマ相互の衝突実験(左 インスパイア)
テスト車両による
クルマ相互の衝突実験
(左 インスパイア)
すれ違いを防止する衝撃吸収部材と、衝撃を広い面で受け止める骨格による
高効率衝撃吸収構造、コンパティビリティ対応ボディ。
前方向からの衝撃に対し、アッパーフレームやロアメンバーによってエネルギーを分散・吸収し、さらにフロントピラーやフロアに拡散。ロアメンバーが相手車両の衝撃吸収部材とのすれ違いを防ぎ、アッパーフレームとともに衝撃をより広い面で受け止めることで、極めて高効率な衝突エネルギー吸収を実現し、キャビンへの負荷を大幅に低減。自己保護性能を向上するとともに相手車両への攻撃性も低減しています。こうしたコンパティビリティ対応構造に加え、衝突時に高い応力がかかる部分へ高強度部材を効率よく配置できるインナーフレーム構造をフロアに採用するなど、前面衝突に対して優れた衝撃吸収性を発揮します。また、ボディ骨格ではハイテン材(高張力鋼板)の採用を大幅に拡大するなど、全方位からの衝突に対してエネルギー吸収効率の高い構造を実現しています。 ■コンパティビリティ対応ボディ
コンパティビリティ対応ボディ
すれ違いを防止する衝撃吸収部材と、衝撃を広い面で受け止める骨格による高効率衝撃吸収構造、コンパティビリティ対応ボディ。
頭部や脚部などに対する衝撃吸収構造を採用した、歩行者傷害軽減ボディ。
万一の際、歩行者にダメージを与えやすいボディ前部に衝撃をやわらげる構造を採用。Hondaは国内法規にとどまらず、脚部などの傷害軽減にも独自の基準を設けて取り組んでいます。 頭部や脚部などに対する衝撃吸収構造を採用した、歩行者傷害軽減ボディ。
充実の衝突安全装備を全タイプに標準装備。
●側面衝突に対応する、サイドカーテンエアバッグシステム。
サイドウインドウのほぼ全面に広がる大型エアバッグを瞬時に展開させ、側面衝突時に乗員の頭部や頚部を広範囲で保護。エアバッグ内部のガス流路を工夫したことで、衝突の衝撃を効果的に吸収する初期内圧としながら、長時間の内圧保持を可能とし、室内部品への2次的な接触を防ぐ頭部拘束性能を高めています。
助手席乗員姿勢検知機能を備えた、前席用i-サイドエアバッグシステム。
展開出力を2段階に制御する、運転席用&助手席用i-SRSエアバッグシステム。
室内のルーフサイドや各ピラー内部を衝撃吸収構造とした、頭部衝撃保護インテリア。
後面衝突時に頚部にかかる負担を軽減するフロントアクティブヘッドレスト。
後方からの衝突時に乗員によってシートバックが強く押されると、シートバック内部のリンク機構が作動し、ヘッドレストを前方に移動させることで頭部を支持。ヘッドレストを前傾させながら、適切な位置へ移動させるリンク構造を採用し、頚部にかかる負担を大幅に軽減します。
優れた乗員拘束性能を発揮する、フロント3点式ロードリミッター付プリテンショナーELRシートベルト+ラッププリテンショナー(運転席/助手席)。
リア3点式ELR/ALR(チャイルドシート固定機構)シートベルト(3席)
ISO FIX対応チャイルドシート固定専用バー+テザーアンカー(リア左右席)
■エアバッグシステム作動イメージ
エアバッグシステム作動イメージ
■写真は機能説明のため、運転席用&助手席用i-SRSエアバッグシステム、前席用i-サイドエアバッグシステム、サイドカーテンエアバッグシステムともに展開した状態を合成したものです。
■アクティブヘッドレスト作動イメージ
アクティブヘッドレスト作動イメージ

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