1999年。
Hondaは一台のハイブリッドカーを
世の中に送り出しました。
インサイト。
その名前には、
「時代の先を読み、新たな価値を提案する」
という想いが込められていました。
めざしたのは、低燃費世界No.1。
低燃費こそが、これからの時代に求められる価値である、
という強い想いを胸に、開発。
当時では世界一の低燃費を達成しました。
それから10年。
クルマを取り巻く環境は
ますます厳しさをましています。
このような状況のなかで、
次の時代へむけて提案すべき価値は何だろうか。
そのひとつの答えが、ここにあります。
ハイブリッドカーを、
もっと身近に、ひとりでも多くの人へ。
2009年、春。
ハイブリッドカーの新しい風が
世界を吹き抜けます。 | |
 |
開発にあたって |
 |
地球温暖化の原因とされるCO2や有害物質の削減など、
クルマの楽しさを未来へ伝えていくためには、多くの課題があります。
私たちHondaは、これらの課題をクリアしていくために、
さまざまな技術の研究開発に取り組んでいます。
そのなかでも、既存の技術やインフラを活用できるという観点から、
現在、もっとも身近で効果的な技術と考えているのが、ハイブリッドです。
今回の開発にあたっては、
「世の中に役立つ技術は、誰もが手にできてこそ意味がある」という考えのもと、
ハイブリッドカーを広く普及させるとともに、
新時代を担うスタンダードカーとなるクルマづくりをめざしました。
それは、ハイブリッドカーでありながらデザイン、走り、空間、
使い勝手など、トータルバランスにすぐれたクルマを
しかも、お求めやすい価格で提供することにほかなりません。
5ナンバーサイズのハイブリッド車専用ボディを新開発。
Honda独自のハイブリッドシステム、パッケージングなど、
あらゆる領域において、持てる技術のすべてを注ぎ込み、高効率化を徹底追求。
さらに細部にわたり創意工夫を凝らし、
新時代のスタンダードカーとしてあるべき姿をカタチにするという強い意志を持ち、
開発チームが一丸となって〈インサイト〉を完成させました。
Hybrid for Everyone。そんな私たちの想いをカタチにした〈インサイト〉が、
ハイブリッドカーをもっと身近な存在とし、世界の街を走ることを楽しみにしています。 |
 |
開発責任者 関 康成 | |
 |
 |
 |
関 康成 (せき やすなり)
(株)本田技術研究所 主任研究員 |
 |
1982年、本田技研工業(株)入社。
以来、エンジン研究開発部門一筋。
VTECをはじめ、ULEV、SULEV、
クリーンディーゼルなど、
低公害・低燃費エンジンの研究開発に従事。
今回、ハイブリッドカーの普及と
さらなるクリーン性能の実現をめざして、
インサイトのLPLを務める。 | |