insight - 1999.09

INSIGHT
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空力デザイン

このデザインは、風の流れから生まれた。
世界最高レベルの低燃費実現に向けて、インサイトはすべての性能において燃費の低減を最大目標に取り組みました。なかでも、パワーユニットの高効率化や、車両重量の軽量化と並んで大きな要素となったのが、空力デザインです。クルマは走ることで常に空気の壁にあたっており、その抵抗は高速走行になるほどエネルギーを損失させます。そのため、この空気抵抗をいかに減らすかによって、走行性能を向上させ、低燃費化に大きく貢献することができます。インサイトのボディデザインは、まず第一に空力ありき、という考えの基、コンパクトボディにおける空力性能を徹底的に追求。空力を最優先した基本形状を決めたうえで、乗用車としての使いやすさを確保しながら空力に効果的な手法を細部にわたって取り入れました。その結果、Cd値=0.25という量産車世界最高レベルの空力性能を実現。しかも、空力を追求したことで低燃費に大きく貢献しながらスポーティ感も獲得し、これまでのクルマとは異次元の走りのイメージを持つスタイリングを完成しています。(※社内測定値)

モックアップモデルによる風洞実験
モックアップモデルによる風洞実験

エアロフォルム


インサイトのデザインの流れ
インサイトのデザインの流れ

風がデザインした、
究極のエアロフォルムを実現。
通常クルマのデザインを進めていく場合、 イメージスケッチをおこし、 空力的な手法をスタイリングに取り入れていきます。 これに対しインサイトは、スケッチの段階から、 まず空力を最優先した理想的フォルムを想定して クレイモデルをつくり、この「空力実験車」を 風洞実験室に持ち込んで繰り返し検証。 実用性や視界、ヘッドクリアランスなど、 クルマとしての使いやすさを備えながら まさにミリ単位のトライを繰り返すことで、 量産車では究極ともいえる空力性能を獲得。 風洞実験室を工房にした、手づくりによる「風のデザイン」を実現しました。こうして空力によって生まれたフォルムを、 より魅力的に仕上げるために、さまざまなデザインを検討。空力的に優れ、デザイン的にもアピール性の高い 三次元ガラステールゲートやリアホイールスカートの 採用などにより、エアロダイナミクスに磨かれた スポーティで未来感のある、 先進性に満ちあふれたスタイリングに仕上げています。




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