パッケージングにおける燃料電池車の大きな特徴は、クルマを動かすためのパワープラントを分散して配置できる点にあります。しかしこの特徴をメリットとして活かすには、パワープラントを構成するそれぞれのシステムを極力コンパクト化する必要があります。そこで、燃料電池スタックをはじめ、駆動モーターやギアボックス、パワードライブユニット、さらにはリチウムイオンバッテリーや水素タンク、ラジエーターに至るまで、それぞれの性能を向上させながら徹底的にコンパクト化。これによって、レイアウトの自由度を最大限に活かした適所への配置を可能とし、燃料電池車だからこそ実現できるフルキャビンを創出。HondaのM/M(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)思想を燃料電池車で具現化した、次世代の「人中心パッケージ」を完成させました。 | |
■パワープラントレイアウト |
|
■ | V Flow FCスタックをセンタートンネルに、リチウムイオンバッテリーをリアシート下に配置したことで、ロングホイールベースの伸びやかなフルキャビンを実現。ワンクラス上のタンデムディスタンスを確保しました。 | ■全長とタンデムディスタンスの関係 |
|
■ | 駆動モーター、ギアボックス、さらにPDU(パワードライブユニット)を一体化して駆動システムを大幅にコンパクト化。ラジエーターをも小型ユニットに改良するなど、ショートノーズを実現しました。 | ||
■ | 高圧水素タンクの部品点数削減や構造・形状の工夫によってスペース効率を高め、リア空間やトランクルームを充分に確保。さらに、FCスタックとともに配置を改善したことで実用性を備えながら低床・低全高のスポーティフォルムを実現しました。 | ||
|