"いつでも""どこでも""気軽に""気持ちよく"
求めたのは、あくまでもセダンの快適さのうえに成り立つ力強さでした。
まずセダンの快適さをもたせたうえで、アウトドアでも楽しませてくれる。
それが、人々の多彩な行動につきあえる基本性能だと考えました。
"いつでも""どこでも""気軽に""気持ちよく"。
このコンセプトに応えるため基本においたのが、「セダンのもつ快適性」でした。
そこでまずCR-Vは、その走りにもっともふさわしいパワーユニットとして
2.0L DOHC 16バルブエンジンを新開発。さらに足まわりや
トランスミッションにも専用のチューニングを徹底。
静粛性や燃費特性にもこだわりました。
街での軽快で静かな走りはもちろん、自然も楽しむことのできる、まさに乗用車感覚の4WDの完成です。 |
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2.0L DOHC 16バルブエンジン透視図 |
2.0L DOHC 16バルブエンジン主要諸元 |
エンジン型式 |
B20B |
エンジン種類・シリンダー数及び配置 |
水冷直列4気筒横置 |
弁機構 |
DOHCベルト駆動 吸気2 排気2 |
総排気量 |
1,972cm3 |
内径×行程 |
84.0×89.0mm |
最高出力(ネット値*) |
130PS/5,500rpm |
最大トルク(ネット値*) |
19.0kgm/4,200rpm |
10・15モード走行燃料消費率(運輸省審査値) |
11.2km/L |
60km/h定地走行燃料消費率(運輸省届出値) |
18.3km/L |
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* |
「ネット」とはエンジンを車両に搭載した状態で測定したものです。 |
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燃料消費率は、定められた試験条件での値です。したがって走行条件等により異なります。 |
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時にはセダンのクルージングを。
時にはクロカン4WDの力強さを。
新クリエイティブ・ムーバーのために生まれた
2.0L DOHC 16バルブエンジン。 |
CR-Vの走りに求められる性能を、「パワー」、「トルク」、「静粛性」、「燃費」といったさまざまな角度から吟味し、2.0L DOHC 16バルブエンジンを選択。CR-V用に新開発しました。とくに実用域である低・中速域でのスムーズな高トルク特性と、徹底した軽量・コンパクト化を図ることによって、高い動力性能だけでなく、低燃費、さらにすぐれた取り回しも獲得。市街地走行から不整地まで、扱いやすく、ストレスのない走りを生み出します。セダン感覚の扱いやすさと、クロカン4WDに必要な力強さ。その両方を高いレベルで実現した、新しいクリエイティブ・ムーバーにふさわしいパワーユニットです。 |
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大幅な軽量・コンパクト化、そして高効率を実現した
量産車世界初※4連スリーブブロック。 |
シリンダーブロックを大型化することなくボア径の拡大を可能とした4連スリーブブロックにより、ストロークおよびエンジン本体のサイズの変更なしに排気量アップを実現。2.0Lながら、1.6L並のコンパクトなエンジンサイズとすることで、扱いやすい取り回しを生み出しています。しかもこの画期的な新構造に加え、ブラケット類のアルミダイキャスト化や、プラネタリーギヤ式スターターも採用。いっそうの軽量化を図り、低燃費化にも大きく寄与しています。※1995年10月現在
4連スリーブブロック
鋳鉄製スリーブを4連一体構造とし、軽量・高剛性のアルミダイキャストのシリンダーブロックに鋳込むことで、スリーブ間のアルミニウム部をなくしました。その結果、軸間距離を9mmから6mmにすることが可能となり、同じエンジンで3mmのボア拡大を実現しています。しかしこれを完成させるためには多くの課題がありました。まずスリーブ周囲のアルミニウム部の凝固収縮方向が単独スリーブとは異なるために生じる軸間部の密着不良への対応です。そこで密着力の向上のため、スリーブの軸間部外側にアルミニウムの収縮をくい止めるスパイニ(ピン)を採用。そのうえで鋳造の際にかかる負荷を考慮し、形状、角度、設置場所(ピン径、列数、段数)、および軸間部の構造などあらゆる角度から応力解析を操り返し、最適化しました。さらにスリーブ自体や軸間部についても、ダイキャスト後の歪みや強度、熱負荷への対応などさまざまな解析・検証を実施。CR-Vで世界初の量産化を実現しています。 |
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アルミシリンダーブロック カットモデル |
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4連スリーブブロック |
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