CIVIC - 1995.09


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人は、クルマを通して、さまざまな新しい出会いを経験します。その喜びは、おそらくは誰にも共通するものであることでしょう。そういう意味でもクルマは、限られた地域の人びとのものではなく、本来的に、ひとしく世界中の人がその素晴らしさを享受できるものでもあるのです。
しかしながら、そうした社会の動きが今後急速に加速していけば、いろいろな難問が今日の想像を超えて浮かび上がってくるのも事実です。環境を守り資源を守る社会の要請に対しては、将来を見極め、いちだんと高いハードルを設定しておかなければなりません。クルマ本体でいえば、次の時代に残していける新しい技術を具体化し、しかもそれを誰もが手の届く、きわめて身近かな高性能として提供していく努力が欠かせません。さらに、世界各国の人びとが本当に必要としているものに的確に反応し、それがどのように作られ、どのように人びとに迎えられていくかまでをトータルに把握した取り組みが、不可欠になってきます。ホンダは、これらのことを、特別な高級車やスポーツカーではなく、世界140ヵ国にわたり限りなく広い裾野をもつシビックだからこそ、まっ先に果たしていくべきだと考えています。なぜなら、人びとの生活に深く生かされているクルマであるほど一台の占める役割は大きく、同時に、こうしたワールドワイドなクルマこそが強いメッセージ性をもって世の中の価値観を変えていけると、そう信じているからです。
23年目のシビック。それはまさに、ホンダが従来の定説やヒエラルキーの壁を打ち破り、本当の価値を見定めることで、自ら時代を変えていこうとする意志に他なりません。




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