CIVIC - 1992.07

CIVIC
シビック20年の歩み
 
シビックの歩み

ワンダーシビック
  (1983年9月〜1987年9月)
 FFリーダーカーとして確固たる地位を確立したシビックは、1983年9月に2度目のフルモデルチェンジ。個性明快をキーワードにワンダーシビックとして登場しました。
 「マン・マキシマム、メカ・ミニマム(人間のためのスペースを最大限に、メカニズム・スペースを最小限に)」という《M・M思想》の基本コンセプトをもとに開発されたこのクルマは、年々多様化するマーケットニーズを背景に、そのラインナップも、走り重視の〈3ドア・ハッチバック〉、広さと空力性能を両立させた〈4ドア・セダン〉、スーパーユーティリティスペースを備えた〈シャトル・5ドア〉と、3・4・5ドアのバリエーションを確立しました。また、同時にバラードシリーズにもライトウェイトスポーツの〈CR-X〉がラインナップに加わりました。
 それらのいずれにおいても、高いユーティリティ性能と優れた空力性能を追求。さらに、新開発の高性能〈12バルブ・クロスフローエンジン〉のハイパワーを支える足としては、フロント・リアともに新開発のスポルテックサスペンションを採用し、「走る・曲がる・止まる」の基本性能を大幅に向上させました。1984年10月にはホンダF-1エンジン技術を投入した、〈1600cc DOHCエンジン〉搭載の〈シビックSi〉が登場し、1600ccクラス最強のエンジンとしてモータースポーツのグループAでも大活躍しました。
 これら、ユーザーニーズをいち早く先取りした、ワンダーシビックは、1983年12月に「'83〜'84日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したのをはじめ、数々の栄誉に輝くとともに、1984年においては前年比200%以上の驚異的な販売実績を記録。そして、'87年7月には、生産累計500万台を突破しました。


ワンダーシビック   ワンダーシビック
 
ワンダーシビック   ワンダーシビック

グランドシビック
  (1987年9月〜1991年9月)
 1987年9月、シビックは3度目のフルモデルチェンジを果たし、グランドシビックの愛称で登場しました。
 グランドシビックでは、《ヒューマン・フィッティング・テクノロジー》の考えのもと、人間の感性を軸にした、性能としての爽快感を重視して、開発を進めました。
 その結果、スタイリングは、グラッシーなロー&ワイドプロポーション、インテリアは、フルソフトラップラウンド・インテリアを実現。これらに加え、〈ハイパー16バルブエンジン〉と4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンションの組み合わせによる高性能・高出力を備え、クルマに求められる性能の具現化を高度なレベルで達成しました。この高効率を追求した〈ハイパー16バルブエンジン〉は、1300ccから1600ccの5種類のエンジンバリエーションが用意されました。
 さらに1989年9月には、画期的な可変バルブタイミング機構を持つ、高性能〈DOHC VTECエンジン〉を搭載した〈シビックSiR〉も登場し、より一層充実したラインナップとしました。


グランドシビック   グランドシビック
 
グランドシビック

スポーツシビック
  (1991年9月〜現在)
 1991年9月、シビック3ドア・4ドアは、新しい時代のニューベンチマーク・カーとしてさらに新しい流れを生み出しました。新発想の《スペースデザイン・コンセプト》は、クルマに乗る人の最も日常的なシーンにスポットをあて、それぞれの行動パターンを追求した結果、3ドアの〈シビック〉では、新しい2ボックスカーのカタチの提案である「ワンルーム&ツインゲート」のコンセプトを具現化。4ドアの、〈シビック フェリオ〉では「2カップルズ・セダン」を打ち出し、人とクルマのコミュニケーションの新たなあり方を提案しました。
 そして、自然吸気ながらも走りと低燃費をかつてない高次元で両立させた革新の新VTECエンジン・フォーメーションを確立。中でも、安定した希薄燃焼を実現する先進技術によって軽自動車なみの低燃費を達成した〈VTEC-Eエンジン〉は、CO2の削減や資源の有効利用を通して地球環境の保全に積極的に寄与しようとするホンダの新たな時代への取り組みのひとつでもあります。
 この新たな〈シビック〉と〈シビック フェリオ〉は、「'91〜'92日本カー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれるなど、発売直後より国内外で非常に高い評価を獲得しています。

 1972年7月発売以来、20年もの間、ワールド・ベイシックカーのリーダーとして歩み続けてきたシビック。21世紀のクルマのあるべき姿を見据えて、さらに進化を続けてまいります。



スポーツシビック   スポーツシビック




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