CIVIC - 1979.07


CIVIC

CIVIC

4 エンジンとトランスミッション



[1]新CVCCシステムエンジンの特長

CVCC希薄燃焼方式は、燃焼効率が良いという基本特性をもっています。
この特性を徹底的に引き出すため、新型燃焼室(センタートーチ型燃焼室)を開発し、加えて点火時期、圧縮比などの最適化を図り、燃料経済性を大幅に向上させました。
併せて、負荷比例型排気ガス再循環装置及び酸化触媒装置を用い、トータルシステムとしての最適化を図ることにより、排出ガスレベルを低くおさえるとともにすぐれた運転性能を実現しました。

(1) センタートーチ型燃焼室

 ● 副室の位置を主室の中央寄りに近づけ、トーチ孔を増やしたこと(5ヵ所)により火炎がまんべんなく、しかも早く伝播し、燃焼効率が向上。また、排気ガスを環流させた希薄混合気でも安定した燃焼を可能にしました。
センタートーチ型燃焼室

(2) 排気ガス再循環装置(EGR)

 ● 新しいタイプのEGR機構を採用しました。これは、エンジンの運転状態 に応じた最適排気ガス量を環流させることができる、負荷比例型のもの です。しかも、吸入負圧を利用してコントロールするため基本信頼性の 高いものです。
排気ガス再循環装置(EGR)
 
(3) 小型モノリス型酸化触媒装置(キャタライザー)

 ● 今回採用したモノリス型酸化触媒は、小型でありながら低温での浄化性 能にもすぐれ、通気抵抗が小さく、出力損失が少ない特性を備えています。 また、希薄燃焼のため、排気ガス中の余剰酸素が十分にあり、2次空気 の供給を必要としません。
キャタライザー

これらの新機構に加え、着火性にすぐれ、長期にわたって安定した火花特性をもたらすハイパワー・フルトランジスター点火方式を採用し、その他のコントロールシステムのレベルアップも図りました。


[2]メンテナンス期間延長、部品のロングライフ化

(1)

エンジンの改良でオイル消費の低減を図り、ろ過効率のすぐれたオイルフィルターを採用し、エンジンオイルとオイルフィルターの交換時期を大幅に延ばしました。


エンジンオイル交換 5,000km/毎→10,000km/毎
オイルフィルター交換 10,000km/毎→20,000km/毎


(2) エアクリーナーエレメントやフューエルストレーナー、Vベルトもそれぞれロングライフ化を図りました。

オイルフィルター


[3]トランスミッション

(1) 各エンジン仕様の特性に合せた、最適な組み合せの変速比の設定を行いました。使いやすさで好評の〈ホンダマチック〉装備車は、1500・3ドア、1300・3ドアLXを除く全タイプに用意しました。


(2) ホンダ独自のシンクロ機構をさらにリファインし、軽くなったクラッチペダルとともに、なめらかなシフト操作のフィーリングとしました。

トランスミッション




←前のページへ---目次へ---次のページへ→