よりいっそうの高効率化、高出力化、さらには軽量化を実現した吸排気系。 |
限られた排気量の中で、さらに高い次元のパフォーマンスを求めるため、新VTECでは吸排気系のチューニングを徹底的に追求しました。1気筒あたり4バルブ計16バルブによる高い吸入効率をより高めようと、85mmのビッグボア径、ポート形状の断面積変化の均一化を図った等長シングルインテークマニホールドとシリンダーポートを採用。これらはポート流速の向上・安定化を促し、高出力とすぐれたレスポンスの実現に貢献しています。そして、可変トルクアップレゾネータの採用。共鳴効果により、中低速でもすぐれた充填効率を達成、扱いやすい実用トルクが約束されました。さらに、新設計のデュアルエキゾーストマニホールドが、ユニット自体の軽量化のために採用されています。
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〜2300rpm
(VTEC低速バルブタイミング・リフト)
低回転時に片方の吸気バルブリフト量を極少に制御し、スワールを発生。スワール効果による燃焼の安定と、急速燃焼での低燃費と実用トルクの向上を実現しています。
2300〜2900rpm
(VTEC高速バルブタイミング・リフト)
実用域を重視した、等長シングルインテークマニホールドと高速バルブタイミング・リフトの作動によって中速域での良好な吸気特性を獲得。豊かな中速トルクが得られます。
2900〜3700rpm
(VTEC高速バルブタイミング・リフト+トルクアップレゾネータ全開)
トルクアップレゾネータの共鳴効果により、中速域の充填効率を向上させ、中速域での扱いやすい実用トルクと良好な燃費を両立しました。
3700rpm〜
(VTEC高速バルブタイミング・リフト)
VTEC高速バルブタイミング・リフトにより、実用高回転での効率的な吸気慣性効果を実現。
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吸気特性が、さらにアップ。
後傾10°のエンジンマウント。 |
新アコードでは、すべてのエンジンを10°後傾させてマウントしています。このことによってインテークマニホールドがよりストレートに近くレイアウトされるため、高速域でも抵抗の少ないスムーズな吸気を実現。爽快に吹き上がるパワー、豊かなトルク、鋭いレスポンスにさらに磨きをかけています。
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静粛性でも超4気筒クラス。
振動や、こもり音を低減する2次バランサーを採用。 |
新アコードに搭載の全エンジンには、上質で静かな吹き上がりを可能にするため、2次バランサー機構を採用しました。これは、クランクシャフトの両側に平行にセットされた2本のバランスシャフトを、クランクシャフトの2倍の速度でそれぞれ逆方向に回転させるもの。ピストンなどの往復部慣性力によって発生する2次慣性力を打ち消し、振動・騒音を低減します。 |

2次バランサー
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軽量、そして高剛性。2次バランサー内蔵アルミシリンダーブロック。 |
すべてのエンジンラインアップに、アルミシリンダーブロックを採用。軽快な走りの向上につながる、軽量化を徹底させました。また、エンジンの振動・騒音の改善へ向けて、構造設計の段階からコンピュータ解析を駆使。
理想的な形状と剛性も確保されました。2次バランサーを内蔵しながらも極めて軽量で、高い剛性から導かれる信頼性を兼ね備えたシリンダーブロックとなっています。
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低回転域と高回転域を切り換えて、
全域でのハイパフォーマンスと低燃費を。
「可変バルブタイミング機構」=VTEC技術。
低回転域と、高回転域とでバルブタイミングとリフト量をベストチューニングしていく機構がVTEC(Variable
Valve Timing & Lift Electronic Control)システム。ECUの指示によって、ロッカーアームに内蔵された油圧ピストンが移動、ロッカーアームを瞬時に連結/分離することで駆動するカムを変え、バルブタイミングとリフト量を切り換えていくシステムです。低回転時の高トルクと、高回転時の高出力、さらには高い経済性を同時に手に入れることに成功しました。
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