ASCOT, ACCORD, ACCORD INSPIRE, VIGOR - 1989.09

ASCOT/ACCORD/INSPIRE/VIGOR
ASCOT/ACCORD/INSPIRE/VIGOR
 
メカニズム/アコード&アスコット

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先進のテクノロジーを投入し、
高効率と高性能を極めた16バルブ新エンジン搭載。



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DOHC4バルブシステム図

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SOHC4バルブシステム図

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ペントルーフ形燃焼室解析

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4バルブシステム解析


すぐれた特性を発揮する16バルブ+ビッグボア設計。
限られた排気量のなかで、いかに多くのパワーを発生させることができるか。その鍵を握っているのが吸排気特性と燃焼効率であることは、もはや常識となっています。限られたボア径のなかでより大量の混合気を送り込むことができる大きなバルブ面積を持ち、さらに火炎を素早くムラなく伝播できるプラグ位置の設定。その代表例が、DOHCでは定説となっている4バルブ+センタープラグ方式を持つペントルーフ形燃焼室です。NEWアコード/アスコットは、この方式を3タイプのSOHCエンジンすべてに採用。1気筒あたり4バルブを持つ16バルブとしたのです。しかも、吸排気特性の向上を4バルブ化のみに頼ることなく、ボアの径までも見直しています。ボア径を拡大することで、ひとつひとつのバルブ径も大きくでき、吸排気効率をいちだんと引き上げました。2.0L DOHCは従来の81mmから85mmへ、2.0L SOHC16バルブは従来の82.7mmから85mmへ、1.8L SOHC16バルブは従来の80mmから85mmへそれぞれ拡大しています。レスポンスにすぐれ、しかも低速域から高速域までのスムーズな吹け上り、そして豊かなトルクの盛り上がりなど、新しいセダンの走りにふさわしい高性能・高効率エンジンが生まれました。

吸気特性のアップに貢献する、後傾10°のエンジンマウント。
NEWアコード/アスコットは、このエンジンを10°後傾させてマウントしました。その狙いのひとつは、インテークマニホールドをよりストレートに近いレイアウトにすることで、高速域でも抵抗の少ないスムーズな吸気を実現し、パワーアップにつなげようとするものです。これにより、しなやかに吹きあがるパワーと、豊かに盛りあがるトルク、そしてシャープなレスポンスを発揮。動力性能をさらに高めています。また、後傾としたことで、前後輪への重量配分の適正化にも貢献。すぐれたドライバビリティの実現に寄与しています。

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エンジン後傾マウント(アコード)

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可変式デュアル・インテークマニホールド(DOHC)高回転時の状態


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シリンダー&マニホールド断面図(DOHC)


全域で理想的な吸気を実現する、可変式デュアル・インテークマニホールド。
(DOHCエンジン)
大きなパワーを引き出すもうひとつの鍵は吸気ポートが握っています。高速で最大限の充填効率をもたらすようセッティングすると、逆に中低速での充填効率が低下してしまいます。このように高速と中低速での両立が難しい充填効率を全域で実現させるために、ホンダは独自の可変式デュアル・インテークマニホールドを開発・採用しました。まず実用トルクと燃費が重視される中低速域。ここではセカンダリーポートに取り付けられたシャッターバルブが閉じられます。この結果、空気は流速が速まるように工夫された細く長いプライマリーポートのみから流れ、吸気慣性効果による優れた充填効率を引き出します。一方、高速域ではシャッターバルブが開けられ、プライマリーとセカンダリーの2つのポートから大量の混合気を送り高出力を獲得します。なお、このシャッターバルブの開閉は回転数に応じて制御されます。

4-2-1-2のスーパーエキゾースト(DOHCエンジン)
DOHCエンジンには、4-2-1-2のエキゾーストシステムを採用しました。これは4本の排気ポートをまず#1と#4・#2と#3の2本に集合させ、さらに1本にまとめたあとマフラーで消音し再び2本にして排ガスをリリースするシステム。ポート内に生じる圧力波と他のシリンダーの排気行程を同調させ、排気脈動効果をフルに活用します。

PGM-FI(電子燃料噴射システム)
その高い精度からホンダのF-1エンジンにも採用されている電子燃料噴射システムです。走行中のさまざまな状況を検出、その情報をもとに最適な空燃比を瞬時に算出する制御機能。そして燃料を正確に燃焼室に送る噴射機能を合せ持つ、高度なシステムです。とりわけ制御機能には、16ビット・デジタルコンピュータを採用。すべての回転域で、各気筒ごとに最適な燃料供給を実現しています。
●PGMおよびPGM-FIは本田技研工業株式会社の登録商標です。

PGM-CARB.(電子制御キャブレターシステム)
PGM-FIのノウハウをフルに活かし、8ビット・デジタルコンピュータにより吸入空気量をキメ細かくコントロール。つねに最適な空燃比を実現します。キャブレターならではの軽快な吹き上がりと、優れた経済性を同時に手にしました。


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