ASCOT, ACCORD, ACCORD INSPIRE, VIGOR - 1989.09

ASCOT/ACCORD/INSPIRE/VIGOR
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concept

その根幹をなすもの。ホンダFFテクノロジー。


FFがまだ少数派であった時代。ホンダはこのテクノロジーに賭けてスタートを切った。
日本の自動車メーカーがマイカー時代に向けて本格的に動き始めた'60年代。ホンダは軽自動車市場に参入しました。'67年、ホンダ初のFF車「N360」の誕生です。RR方式やFR方式が主流であった時代に、空冷2気筒エンジンを横置にし、前輪を駆動。またタイヤを台形ボディの4隅いっぱいにレイアウトし、3,000mmという限られた軽自動車の全長の中に、大人4人のスペースをしっかりと確保。同時にその軽快な運動性能で、人々に高い共感を得ました。
最小限の寸法の中に最大限のユーティリティスペースを得たい、最小限のエンジンで最大限の性能を発揮させたい。このパッケージングの理想を忠実になぞったN360。ホンダがFFの柔軟な可能性に目覚めた出発点であり、ここで得た確信とノウハウは、7年後にデビューするシビックへと受け継がれて行きました。

FF23年。生産累計1,400万台。ホンダFFは3つの潮流となって発展した。
'72年。世界のベーシックカーの名のもとにFF2ボックスの先駆「シビック」が誕生し、ホンダFFの力量は大きく前進しました。生活や環境と調和する人間の道具としての主張に満ちたシビックは、フレッシュなワールドベーシックカーとして世界中に受け入れられ、「革新的乗用車づくりのホンダ」の名を知らしめました。さらに'81年には「シティ」、'85年には「トゥデイ」が誕生。これらはFFの合理性を拡大させながら、快適な走りや居住性を楽しめる〈高効率の追求〉へと発展して行きました。
と同時に、爽快な走りを愛するホンダはFFにもその広がりを求めました。FFスペシャルティの世界を拓いた「プレリュード」、スポーティなフォルムと走りを表現した「CR-X」、「インテグラ」。これらはFFがすぐれた運動性能の持ち主であることを立証し、ドライビングの快感=〈スポーティの追求〉を推し進めました。
さらにFFテクノロジーは「コンチェルト」、「アコード」、「レジェンド」において〈豊かさの追求〉をも可能にしました。高性能、高品質に貫かれたこれらのセダン群は、FF車が高級なテイストを持ちうることを証明し、それぞれが独自のプレステージを主張。持つ喜びと誇りに満ちた、豊かな世界を創造し続けています。*記録達成:1989年5月自工会資料・ホンダ調べ

アコード。それは、FFテクノロジーを優しく、おおらかに呼吸し続けるクルマ。
アコードとFFの関係をひと言で語るとしたら「FFテクノロジーのトータルな融合体」と言えます。ホンダFFが切り開く、高効率、スポーティ、高品質といったさまざまな側面。それらがバランスよく集約されたクルマとして、アコードは生き続けてきました。言いかえれば、この位置づけはアコードがFFというハードを何よりも人間中心に統合し、昇華してきた「ゆとりと調和」のクルマであることを物語っています。
初代アコードから13年。一貫したこの思想は、世界の有力なクルマたちがしのぎを削るアメリカ市場をはじめ、世界中でワールド・クォリティカーとしての地位を強固なものとしました。

常にFFのイニシアチブを求めて。進化と革新を実現して、アコードは複層新体系へ。
世界のFFを、さらにリードするクルマへ。その目標へ向けて、ホンダはこれからのFF規範を2つの手法でアプローチしました。ひとつは、いままでのアコードがたどってきた先進的なFFセダンの進化です。新しい時代の新しい本質を求めて、ひとつひとつの機能を丹念に練り上げました。
そしてもうひとつの手法はホンダならではの革新的メカニズムの提示。よりダイナミックなFFの走りを求めて、大胆とも言えるエンジン・レイアウトと際立つフォルムを実現しました。
熟成がもたらす到達点へ。そして新たな可能性の起点へ。2つの大きな流れとなって、アコードの複層新体系、誕生です。

豊かさの追求・高効率の追求・スポーティの追求





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