このクルマに乗った第一印象。それはスポーティ・マインドであるはずだ。
優れた広角視界を実現したラップラウンドインパネ、シンプルで明快なメーター類、
操ることの歓びを増幅するスポーティなステアリング、
そしてジャストフィットのバケット調シート。
すべてが、ドライバーに一種の興奮を感じさせるに違いない。
それは、モータースポーツが誕生して以来、常に変わることのない人間のひとつの感情であった。
このクルマは、まさにその感情を満足させる。
そして、リア空間には圧倒的開放感が存在する。
ワイドなフォルムが生みだす空間と、ロングルーフが生みだす空間が、見事に掛算されている。
例えばリアシートの、足まわりの余裕。
こういう所にこそ真価が発揮されるものなのだ。
しかし、この開放感は、単に物理的な広さだけというのではない。
明るさが大いにものをいっている。特に後席の明るさには、圧倒されるに違いない。
とにかくガラスエリアの広さが、まるで違う。
加えてガルウイング型テールゲートが与えるルーフからの光。
また、エアロデッキならではの広いラゲッジスペース。
リアのシートバックを倒せば、必要十分以上の量が確保される空間になる。
ホンダは、新たなアイデアを豊富に投入し、遊び心をも手に入れた。

ACCORD AERO DECK