useful useful お役立ち情報 お役立ち情報 November.12.2021

愛犬と電車でお出かけ!
意外と知らない乗車ルールと
車内での注意点

普段から愛犬と電車を利用してお出かけをするという飼い主さんも多いでしょう。実は、犬を電車に乗せるときには料金がかかることや、キャリーバッグやクレートのサイズ制限などのルールがあり、これらは鉄道会社により異なります。電車を利用して愛犬とお出かけを検討している飼い主さんに向けて、愛犬と電車を利用する際のルールと注意点をご紹介します。

犬も電車に乗せられる?

そもそも犬を電車に乗せてよいのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、基本的に各鉄道会社の条件を満たしていれば、乗せてもよいことになっています。乗車する際に一般的には、改札口で犬が入ったキャリーケースなどを見せて、「普通手回り品切符」を購入します。乗車条件は鉄道会社によって様々ですが、例えばJR東日本では以下のように規定されています。

JR東日本の規定

  • タテ・ヨコ・高さの合計が120センチ以内の動物専用のケースにいれたもの
  • ケースと動物を合わせた重さが10キロ以内のもの
  • 普通手回り品切符(1ケースごとに290円)を購入すること
  • ※身体障害者補助犬法に定める盲導犬、介助犬、聴導犬を使用者本人が随伴する場合は無料

    (参照元:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/kippu/20.html)

サイズや重量の規定からも分かるように、電車に乗せることのできる犬は、中~小型犬や子犬です。ペットカートは組み立てたままではサイズオーバーになってしまうことがありますが、キャリー部分を分離できるタイプなら認められる場合もあります。ペットスリングはたとえ全身が入っていても飛び出す危険性があるため認められていません。

なお、鉄道会社によっては「タテ・ヨコ・高さの合計が90センチ以内」に設定されていたり、料金が不要であったりする場合もあります。条件が変更される可能性もあるため、利用前にはご自身が乗る予定の路線のルールをしっかり確認しておきましょう。

犬を電車に乗せる際の基本マナー

電車は公共交通機関であるため、ほかの乗客に迷惑をかけないようにしなければいけません。犬を電車に乗せる際の基本マナーとしては、以下のことが挙げられます。

改札口を通ったら常に全身を
ケースに入れる

新幹線も含めて電車に乗せる際には、犬の全身を常時キャリーケースに入れておかなければいけません。車内やホームでは、愛犬が落ち着かないからといって抱っこしたり、顔を出させたりしないように気をつけましょう。

混雑時は避ける

乗客の中には動物が苦手な人もいるため、混雑時の利用はできるだけ避けましょう。混雑時には、改札口で駅員に断られる場合もあります。また、ラッシュ時間帯を避けることは愛犬のストレス対策としても重要です。

愛犬から目を離さない

キャリーバッグは膝の上や足元に置くなどして、愛犬から常に目を離さないようにしましょう。これは周囲の乗客のためだけではなく、愛犬を守るためでもあります。

乗車当日までの準備

多くの犬にとって電車に乗ることは、非日常的な体験であり、強いストレスを伴う可能性があります。周囲とのトラブルを避けるためにも、以下のような準備をしておくのがおすすめです。

キャリーバッグやクレートに
慣れさせておく

まずは愛犬をキャリーバッグやクレートに慣れさせることが大切です。そのためには普段から家の中や、公園など近所への移動の際に使うのがおすすめです。また、使用するキャリーバッグは鉄道会社の規定を押さえたうえで、通気性の良いものや、姿勢を変えられる広さがあるものなど、長時間の外出でも愛犬に負担の少ないものを選んでください。

短時間のトライアルを行う

キャリーバッグやクレートに慣れたら、次は電車に慣れさせましょう。最初は各駅停車で1駅だけ乗るところから始め、徐々に移動距離と時間を延ばしていくのがコツです。電車を降りた後にはドッグランで思いきり走らせたり、大好きなおやつを与えたりするのも効果的です。こうすることで、「電車に乗ると良いことがある」と愛犬に学習させ、乗車時のストレスや、ストレスから来る問題行動を防ぐことができます。

乗車中のトラブルと対処法

犬を電車に乗せる際、様々なトラブルが想定されます。以下では、主なトラブル例とその対処法についてご紹介します。

鳴き声

乗車中の鳴き声の問題は、飼い主さんが真っ先に思いつく不安要素でしょう。犬は慣れない場所、飼い主さんの顔が見えないことで不安を感じ、鳴き声を出しますので、先にご紹介したようにキャリーバッグやクレートに慣れさせることがもっとも大切です。愛犬や飼い主さんの臭いがついたタオルを入れて安心させたり、お気に入りのおもちゃを入れて飽きさせないようにしたりする方法もあります。さらに、電車に乗せる前にたくさん運動をさせておき、乗車中に眠らせてしまうのもおすすめです。それでも愛犬が興奮して吠えてしまい、どうしても収まらない場合は、いったん途中下車して落ち着かせましょう。

乗り物酔い

乗り物酔いも心配な点です。乗り物酔いを予防するには、直前の食事は避け、乗車の2〜3時間前に済ませておくようにしましょう。動物病院で相談し、酔い止めを処方してもらう方法もあります。それでもよだれをたらしたり、元気がなくなったりしているようであれば、途中下車して水を飲ませたり、軽くお散歩をしたりと気分転換させてあげましょう。

トイレ

乗車中の粗相も気をつけたいところです。トイレをしたがり吠えてしまう場合もあるので、乗車前に散歩に連れて行くなどして、愛犬のトイレは必ず済ませておくようにしましょう。長時間の乗車になるときなど不安な場合は、キャリーの底にペットシーツを敷いたり、場合によっては愛犬にマナーパンツやオムツを履かせたりするのもよいでしょう。

熱中症や冷え

熱中症や冷え対策も重要です。座席の下に愛犬を置くと、空調設備の温風や冷風が直接あたってしまい途中で体調を崩してしまう可能性もあります。そのため、なるべく愛犬が快適に過ごせるように、置き場所には十分注意しましょう。また、夏場にはキャリーの中に保冷剤を入れたりミニ扇風機を使ったりして暑さ対策を、冬場には毛布を入れるなどして寒さ対策をするのもおすすめです。

状況によっては
クルマでのお出かけも検討しよう

ここまでご紹介したように、電車移動は便利な反面、制限も多く、愛犬の負担になる可能性があります。また、いくら対策しても公共の乗り物では、ほかの乗客もいるため、ニオイの問題など、対応しづらい問題もあります。電車での移動に不安がある場合は、クルマでのお出かけもご検討ください。きっと行動範囲も広がることでしょう。

愛犬のクルマの乗せ方・慣らせ方については「愛犬とクルマでお出かけ、その乗せ方は安全?意外と知らない危険な乗せ方」を、愛犬の車酔いの対処法については「犬が車酔いをする3つの原因とは?症状と対策を知り楽しくドライブをしよう!」をご覧ください。

クルマでのお出かけならば、乗車中の鳴き声などに気を遣わなくて済むうえ、臨機応変な対応もしやすくなります。高速道路を利用する場合でも、サービスエリアなどを利用して、愛犬を小まめに休憩させることが可能です。ドッグランが併設されているサービスエリアもあり、愛犬にとっても飼い主さんにとっても高速道路は利用しやすくなっています。
もし事前準備の段階で電車移動が難しいと感じた場合は、クルマでの移動も選択肢に入れてみてください。ご自身の愛犬に合った方法で、一緒にお出かけを楽しみましょう。

Honda Dogの「高速道路サービスエリア・パーキングエリア情報」では、各サービスエリア、パーキングエリアの駐車台数から、愛犬と休憩ができるドッグラン・屋外休憩スペースなどの情報を掲載しておりますので、ぜひ参考にしてください。

文・監修:PECO

※このコンテンツは、2021年11月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。