犬が車酔いをする3つの原因とは?症状と対策を知り楽しくドライブをしよう!

useful useful お役立ち情報 お役立ち情報 June.18.2021

犬が車酔いをする3つの原因とは?

症状と対策を知り楽しくドライブをしよう!

近年では、休日は必ず愛犬と過ごすという飼い主さんが非常に増え、愛犬をクルマに乗せておでかけをするという方も増えました。ただし、犬も車酔いをする場合があるので、クルマに乗せる際には注意が必要です。この記事では、犬が車酔いをする原因や症状、対策などについて詳しく解説します。

犬が車酔いをする3つの原因

犬が車酔いをする原因について、大きく下記の3つが挙げられます。

クルマの揺れ

犬も人間と同様に、耳の鼓膜の奥に「内耳」と呼ばれる場所があり、内耳には平衡感覚などを司る三半規管(さんはんきかん)と前庭(ぜんてい)があります。

クルマの揺れによってこの三半規管や前庭が刺激されると、平衡感覚や自律神経の乱れを引き起こし、それが車酔いに繋がると言われています。

車内のニオイ

人間にとっては何でもないニオイであっても、車内には芳香剤や消臭剤、ガソリンなどのさまざまなニオイが充満しています。

人間よりも嗅覚が優れている犬にとって、これらのニオイは強い刺激になるため、ニオイが原因で車酔いをしてしまうケースもあるようです。

クルマへの恐怖・不安

クルマに乗り慣れていない犬にとって、車内という環境は普段と異なり落ち着かない場所です。環境の変化に強いストレスを感じてしまう犬の場合、ストレスが原因で車酔いを引き起こしてしまうことがあります。
また、過去に車酔いで辛い経験をしたことがある犬は、クルマへの苦手意識が植え付けられていることもあります。

「クルマ=怖い」という苦手認識があると、犬によってはクルマに乗っただけで呼吸が荒くなってしまうこともあるので、飼い主さんは十分なケアが必要です。

犬が車酔いをしたときの症状や行動

下記のような症状が見られた場合、愛犬が車酔いをしている可能性があります。

初期症状

  • 落ち着きがなくなり動き回る
  • 鳴いたり吠えたりする
  • 頻繁にあくびをする

車酔いの初期の段階では、ストレスや緊張からこのような不安症状が見られます。

軽度の症状

  • ハアハアと呼吸が荒くなる
  • 大量によだれが出る
  • 鼻水が出る
  • 体が震える

軽度の車酔いになると初期症状に合わせて、このような体の変化が見られるようになります。

重度の症状

  • 下痢をする
  • 嘔吐をする
  • 頭を下げてグッタリする

重度の症状が出る前兆として、よだれが出るなどの軽度の症状が出ているケースが多いです。犬が本格的に車酔いをしてしまう前に、飼い主さんはできるだけ早い段階で愛犬の体調の変化に気づけるようにしましょう。

愛犬の車酔いを防ぐために
できること

飼い主さんがきちんと対策をとることで、愛犬の車酔いを防げることもあります。愛犬の車酔い防止のために飼い主さんができる、具体的な対策について見ていきましょう。

外出前の対策

飼い主さんが外出前にできる愛犬の車酔い対策は、下記の通りです。

  • 乗車前に犬用の酔い止め薬を飲ませる

    (動物病院で診察を受け、酔い止め薬を用意してもらい、服用方法は獣医師の指導に従いましょう)
  • 過度の空腹状態・満腹状態は車酔いに繋がりやすいため、食事は出発の2〜3時間前までに済ませる
  • 車内で眠れるように、乗車前に散歩などの運動をさせる
  • 芳香剤などのニオイを放つアイテムは事前に撤去し、車内の空気を入れ替える

乗車中の対策

次は、乗車中にできる愛犬の車酔い対策についても見ていきましょう。

  • クルマの揺れを最小限に抑えるため、いつも以上に安全運転を心がける
  • 窓を開けてこまめに換気を行う

    (ただし、開けた窓から愛犬が顔を出したり、飛び出したりしないよう注意しましょう)
  • 乗車時間が長時間になる場合には、愛犬と休憩ができる公園や、高速道路のサービスエリア・パーキングエリアにあるドッグランなどを上手く利用して適宜休憩をとる
  • 車酔いの症状が出ていないか、愛犬の様子をこまめにチェックする

愛犬と休憩ができるサービスエリア・パーキングエリアの情報は「Honda Dog 高速道路 SA・PA情報」を参考にしてください。

車酔いをしてしまったときの対処法

飼い主さんが注意していたとしても、愛犬が車酔いをしてしまうということもあるでしょう。そんな時は、飼い主さんはできるだけ早い段階で適切な対処を取ることが大切です。

例えば、前述した車酔いの初期症状が見られた場合には、一旦クルマを停め、愛犬に外の空気を吸わせ、休憩時間を取りましょう。

また、車酔いや緊張が原因で嘔吐をしてしまうこともあります。そんな時は大声を出さず、冷静に対処することが重要です。そうすることで、犬に余計な不安を与えずに済みます。
万が一の事態に備え、日頃から車内にペットシーツやビニール袋、ウェットティッシュなどを常備しておくと、緊急時にも慌てずに対処できるでしょう。

クルマへの慣れさせ方

車酔いを気にせずに愛犬と楽しくクルマでお出かけするためには、日頃から愛犬を「クルマに乗る」ことに慣らしておくのも大切です。
具体的な慣れさせ方は、下記を参考にしてください。

STEP1

エンジンはかけず窓を全開にした状態で愛犬をクルマに乗せ、クルマの中は安全な場所だということを教えましょう。愛犬がまだ子犬や、小型犬などの場合には、飼い主さんが抱きかかえて乗車し、少しずつクルマの中に慣らしてあげましょう。

STEP2

愛犬がクルマの中にいても落ち着いている、ドアを閉めても驚かない、緊張しないことを確認したうえで、5〜10分程度の短いドライブをしてみましょう。近所の公園で遊んだり、おでかけした先でおやつをあげたりと、クルマに乗ると楽しいことがあると愛犬に教えましょう。

STEP3

愛犬に車酔いの症状が見られなければ、徐々にドライブの時間を延ばしてみましょう。
どうしても急な用事などで長距離を移動しなければならない場合には、十分に愛犬の行動や体調を観察し、適宜休憩を入れるようにし、安全運転を心がけましょう。

愛犬を安全な方法でクルマに乗せるため、乗せ方も大切です。ぜひ、「わんこにやさしいクルマ」もあわせてご覧ください。

愛犬に寄り添ったケアで車酔いを
予防しよう

犬の車酔いは回数を踏めば克服できるものではなく、飼い主さんが愛犬の気持ちや体調に寄り添ったケアを行うことが肝心です。徐々に慣れさせながら、愛犬が車内で快適に過ごせるよう準備や対策をしっかり行いましょう。

おでかけ先での楽しい思い出を共有できるようになれば、飼い主さんと愛犬の絆も今まで以上により深くなるでしょう。

文・監修:PECO

※このコンテンツは、2021年6月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。