Intercontinental GT Challenge
Round03
ベルギースパ24時間レース

決勝

2019年7月27(土)-28日(日)

スパ・フランコルシャン

スパ24時間レース

Honda Team Motulがシーズンベストの6位に

インターコンチネンタルGTチャレンジ(IGTC)の第3戦スパ24時間レースが、ベルギーのスパ・フランコルシャンで行われました。NSX GT3 Evoを駆るHonda Team Motulのベルトラン・バゲット、マリオ・ファーンバッハー、レンジャー・ファン・デル・ザンデ組は上位争いを展開。残り1時間という段階で12番手につけていましたが、ファン・デル・ザンデが猛チャージをみせ、6位でチェッカーを受けました。

予選では、72台というエントリー台数の中でクリアラップがとれず、33番手に。ウエット路面で行われたレースは、フルコースイエローやセーフティカーがたびたび出される展開となりました。
オープニングスティントを担当したのはバゲット。レース開始1時間で24番手までポジションを上げます。しかし、ラ・ソースで接触したことで、右のドアにダメージを受け、ポジションを下げてしまいます。

レースが8時間を経過したところで、Honda Team Motulはトップ10圏内に浮上。さらに、レース開始から10時間、ファン・デル・ザンデがピットレーンに入った直後に、フルコースイエローが宣告され、チームはここで、レースで必須となる5分間の「テクニカルピットストップ」を行います。多くのチームがグリーンフラッグのもとでこのピットストップの消化を余儀なくされる中、Honda Team Motulは、タイミングよくピットをこなします。
ここからさらに上位を目指し、ショートスティントでギャンブルに出ましたが、深夜に給油のピットインとフルコースイエローが重なり、ポジションは15番手に。さらに、雨が強まったことでレースは13時間を経過した段階で中断。6時間を経て、再開となりますが、中断する間も、時計の針は止まりませんでした。チームにとってみれば、追い上げのための貴重な時間が失われ、さらに再開後もフルコースイエローのタイミングが合わず、さらに出遅れてしまいます。
しかし、そこから粘り強い走りをみせ、徐々に上位へ。残り1時間というタイミングで、ファン・デル・ザンデに託します。彼は12番手からチェッカーフラッグまでに6位まで順位を上げることに成功し、レースを終えました。
6位というリザルトは、バゲットにとってはスパ24時間の自己最高リザルト。ファーンバッハーも初のスパ24時間を力強い結果で終えることとなりました。

NSX GT3 Evoはデビュー戦のカリフォルニア8時間でのポールポジションを獲得や、今回の上位進出を経て、数あるGT3マシンの中での立場を確固たるものにしたと言えるでしょう。

このほか、Honda勢ではカスタマーチームのJenson Team Rocket RJNが53番手スタートから31位で完走。この結果、NSX GT3 EvoはIGTCとブランパンGTチャレンジ・ヨーロッパエンデュランスカップでの完走率100%を維持しています。ストルアン・ムーア、フィリップ・フロメンウィラー、マット・マクマリー、リカルド・サンチェスの4人がトラブルフリーで24時間を走りきり、シルバーカップクラス4位という、今季最高の成績を収めました。

コメント

ベルトラン・バゲット(6位)
「スタートポジションを考えれば、この結果には興奮しています。33番手スタートから6位フィニッシュというのは、厳しい耐久レースで非常にいいパフォーマンスを出せた結果だと思いますし、スパ24時間での自己ベストリザルトでもあります。乾いた路面に強いマシンはたくさんいましたが、濡れたところではNSX GT3 Evoだけが速さをみせていました。それだけスピードがあったので、もし中断がなければ、もっと上位も狙えたかもしれません。3人のドライバー全員が順調に走り、戦略もいいものでした。レース序盤に接触したことで、かなりのアンダーステアに悩まされましたが、それによって結果が左右されたとは思っていません」

マリオ・ファーンバッハー(6位)
「全体的に、いいレースだったと思います。ドライバーそれぞれがうまく走れたし、マシンもさまざまなコンディションで速さをみせていて、接触の影響でハンドリングがトリッキーな中でも。自信をもってプッシュできました。ウエットとスリックを細かく交換しなければならなかったので、リズムを保って走るのは難しかったです。しかし、その条件が僕らに競争力を与えてくれたと思うので、赤旗がなければ、表彰台も可能だったと思います。この順位はチームの大きな努力の結果だと思うし、初めてのスパ24時間でトップ10フィニッシュができたことを誇りに思います」

レンジャー・ファン・デル・ザンデ(6位)
「すばらしい結果です。最終スティントでマシンに乗り込んだとき、チームは僕に『行くしかない』と伝えてくれて、その通りに、フィニッシュまで全力で走りました。終盤になって、エアコンとドリンクボトルの機械が切れてしまい、かなり暑い中を走りましたが、アドレナリンだけで走りました。ポジションが1つずつ上がっていくことも、モチベーションになりました。戦略はピタリとはまり、チームやチームメートからの素晴らしいサポートもありました。予選からのこの結果は、チーム全員の多大な努力の結果だと思います」

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