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東京モーターショーに出品されたコンセプトカー、Honda NSX-Rは心理的に並外れた製品といえる。Hondaは世界で最もドライバーに優しく、最も洗練された、最も挙動を正確に感じとることのできるスーパーカー、NSXを、快適さよりもハードなスポーツ・ドライビングを求める人用に作り変えた。
もしNSXが全てのコンディションで使えるクルマとするなら、いわばNSX-Rは、エンジンをスタートさせた瞬間からアドレナリンを全開にして楽しむ、ウィークエンド・スペシャル4輪モーターサイクルのようなものだ。
カーボン・ファイバーを身に纏ったNSX-RをHondaは、シボレー・カマロZ/28やBMW M3、ミニ・クーパーSのようなホットバージョンへと、まさに今仕立て上げている最中なのだ。鋭いコーナーさえ見つけると、自己抑制ではなく、自己表現のためのチャンスだとしかみなさない一部の限られたユーザーのために。素敵かつ不遜な伝統にのっとって、もっとハードで、もっとシャープで、もっとしっかりと固められたチャレンジングなクルマに生まれ変らせようとしているらしい。日本だけのスペシャルモデルであるが、世界が是非そうであってほしいと期待している。 |
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