サイド表皮をかぶせ終わった状態で、本革がやけどしないように別の革でカバーしながらスチームをあて、丹念に微妙なシワを伸ばしていく。つぎに表皮にぐるりと通してあるワイヤを締め上げ、サイド表皮をしっかりと固定する。
座面や背中のウレタンパッドをパンチングを施した表皮でていねいに包んでいく。この工程はすべてマジックテープ。もしオーナーが望むなら自ら取り外せるようになっている。再び包むときは、パッドが偏らないように均等に表皮を回り込ませる。
最後に、表皮で包んだパッドをシートに張り込む。こうした作業の途中でも、細かいシワはスチームで伸ばされる。そのあと最終チェックがなされ、もしNGが出されれば、このシートの場合、縫製からここまでの作業をやり直すことになる。
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NSX Press vol.21は1998年3月発行です。