フィエスタでは、そうした素直な感激のシーンがあちこちで見られる。偉大なるドライバーであり世界的なモータージャーナリストであるポール・フレール氏とともにやってきた、スイスホンダ社長、クロード・サージ氏もまたよかった。かなりの高齢ながら、はじめての鈴鹿をさんざんNSXで走り込み「ファンタスティック!!」の叫びを上げていた氏は、欧州でNSXクラブを主宰しており、'95年に欧州で開催されているNSXトロフィーで優勝を果たしたほどの腕前だ。パーティでは、友人に訳してもらった日本語の挨拶文をたどたどしい調子で読み上げ、大いに会場を盛り上げた。そして、参加した女性オーナーのすべてにステージに上がってもらいNSXのピンズをプレゼント。まずサージ氏は、友人のポール氏と長年このNSXの集まりを盛り立ててきた黒澤元治特別講師の襟元にピンズをつけ、さらに黒澤氏の手を借りてステージに上がった女性オーナーひとりひとりにピンズをつけていくという洒落た演出だった。羨ましいほど笑顔を見せつけられるイベント、それがNSXフィエスタである。今年は10月にツインリンクもてぎで開催予定。
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