HONDA The Power of Dreams

　さらに'97NSXには、タイプS・Zeroと呼ばれるとびきりのスパルタンモデルも用意されている。これは、タイプSからエアコンとオーディオを配線関係からすべて外した上に、遮音材を剥ぎ取り、リアのパーテイションガラスを２枚から１枚に減らし、バッテリーを軽量タイプに変更、フライホイールもシングルマスに換えるなどして、タイプSよりさらに51kgものシェイプアップを果たしたモデルで、カタログ車重も1,270kgまで落とされている。しかもタイプS・Zeroは、サスペンションもさらに一段と固められいて、スプリングレートはフロントが8.0,リアが6.0とされている。タイプSが、あくまで公道上のワインディングロードを主な舞台にイメージして仕上げられているのに対して、タイプS・Zeroはサーキット走行用のベース車として開発されている。つまり、メーカーが用意するサーキットセッティングモデルなのである。